検索窓
今日:17 hit、昨日:4 hit、合計:623,221 hit

39 ページ39

.





藤井「ついにですね」


意外と初対面に当たる猫くんの世話係さんがそう発した。



A「…なんか、実感湧かないですけど。」

藤井「はは、そうですね。
瑞稀様は思い立たれると即実行派の方なので大変困ります。
アメリカに行くなんて、大学決めをする前に仰られますし。しかも日本の高校を出ないで飛ぶと言い張るとは…」

瑞稀「藤井」

藤井「失礼致しました。
もう当分振り回されなくていいのかと思うとせいせい致します。」

瑞稀「まあ藤井には色々迷惑かけて悪かったと思ってる。
…ま、これからもかけるつもりだけど。」



猫くんは藤井さんの肩を掴んで耳元に口を寄せると、なにかを伝えて。


それを藤井さんは「もちろんです」と穏やかに微笑んだ。





瑞稀「…Aさん」

A「ほんとに行っちゃうんだね」

瑞稀「すぐ帰ってくるって。」

A「っ、…やだな、笑顔で見送ろうと思ったのに。」



ぐっと込み上げてくる涙に呆れた顔をする猫くん。

「ほんとおれのこと大好きだな」ってため息混じりに言うと頬に1回キスをする。




瑞稀「Let's grow each other in time we can not meet!And I will take hold of you when I meet again.Prepare yourself!!」

(会えない時間、お互い成長しよう。そしてもう1度貴方に会った時、貴方を抱きしめます。覚悟しててね)





そう言いながら今度は唇にキスをすると、振り向かず飛行機に乗り込んで行く。

いろんな気持ちで胸がいっぱいになった。






藤井「瑞稀様らしいですね。かっこつけたがるところが。
まだ17歳だというのに。」

A「まさか別れの言葉が英語なんて思わないですよね」


ふふっと今度は笑って見せると、私は「さっき何言われてたんですか?」と尋ねる。

すると藤井さんはキョトンとして、にやりと笑った。



藤井「秘密です」




.

40→←38



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (738 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
1910人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

永瀬優 - 面白かったです♪パスワード教えてくれませんか? (2020年2月1日 17時) (レス) id: fba5318eb6 (このIDを非表示/違反報告)
けぃ(プロフ) - パスワード教えて欲しいです! (2019年12月3日 3時) (レス) id: 53a60a21d0 (このIDを非表示/違反報告)
- 面白かったです!パスワード教えてもらうことってできますか? (2019年5月1日 18時) (レス) id: d0f8e24141 (このIDを非表示/違反報告)
りるりる - パス教えて欲しいです! (2019年3月19日 15時) (レス) id: 0cecd5caf4 (このIDを非表示/違反報告)
アリサ - 一回で読んだんですけど、めちゃくちゃ面白くて続き読みたい!織山さんと同じでパスワード教えてもらうことってできますか? (2018年10月18日 22時) (レス) id: 576c709961 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:にこり。 | 作成日時:2017年10月28日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。