始まり ページ3
〜Aside〜
よくある、小説。その中の、主人公をいつも羨ましいと思ってしまう。
小説の中の主人公が、静かに朝を迎え―普通―の日常を送り毎日を生きていく。
そんな、夢をいつも見てしまう。そんな、朝を迎えられたら全てが夢だったら？
そんな事は、夢物語でしかないのに……。僕は、いつもいつも考えてしまう。
けれど、現実はそんな甘くは無い。力の無い者、人とは違う姿だからと言う事で周りからは拒絶される日々。
そんな、日々は生き地獄のようで小説の主人公の日々とは大違いだといつも思う。
だって、ほら。また、あの苦しみがやって来るのだから……
パチッ、と勢いよく両目を開き辺りを見回す。すると、タイミング良く部屋のドアが力強くバンッと開かれる。
そこから、出てきたのは少し小太りな僕の父。その手には、小さなナイフが持たれている。
父「おい、バケモノ！！いい加減、起きろってんだ！！」
そう、いきなり部屋に入るや否や僕に近付き頭を踏んでくる父。
嗚呼、まただ。また、あの地獄が始まるのだと確信づけられ僕の心が黒く染まっていく。
すると、反応が無い僕に父はイラついたのか私の横腹を思いきり蹴る。
貴「うっ……！！ッ、ゲホッゲホッ！！」
少し、勢いがあったからか壁辺りまで僕の身体はボールのように飛び背中を思いきりぶつける。
それと同時に、僕の口の中に鉄の味が広がりソレを吐き出す。
貴「ッ、ゲホッゴホッ！！ぐっ、ゴホッ！！」
口から、溢れる赤いドロリとした液体は床に広がり赤く染めていく。それを、見て父はニヤリと嘲笑うかのように僕を見下ろす。
父「はっ！バケモノには、お似合いの姿だなぁ？？どうだ？痛いか？まぁ、痛てぇだろうなぁ！！」
そう、言いゲラゲラと品が無く大きな声で笑う父の声が頭に響く。耳を塞ぎたいのに、その力すらとても出てこない。
父「おい、バケモノ！！早く、学校行ってこい。そんで、あっちでも無様な姿を見せてこいよなぁ？ははははっ！！！」
父は、まるで小説に登場する悪役その者のように言葉を吐くと、僕のお腹にナイフを突き立て部屋をズカズカと出て行った。
嗚呼、また掃除する場所が増えるな……と、思っている僕は本当に壊れていると思いながらゆっくりと立ち上がり雄英高校の制服に袖を通した。
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有原霊花(プロフ) - あの、ヒーロー目指してる子達が普通虐めします？根本的におかしいと思うんですけど (2019年6月9日 22時) (
レス) id: 70a887fc81 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - フラグを立ててください。立てない場合、違反報告をさせていただきます。 (2018年9月13日 12時) (レス) id: f860374ddb (このIDを非表示/違反報告)
千本桜(プロフ) - 二次元＝オタクの聖地さん» ありがとうございます！早めに、更新したいと思います！！ (2018年9月10日 8時) (レス) id: e733f5adaf (このIDを非表示/違反報告)
二次元＝オタクの聖地 - 続き頑張ってください！！ (2018年9月9日 14時) (レス) id: 205eee0660 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：千本桜 | 作成日時：2018年9月6日 19時
