【暁のヨナ】四龍には、幻の白銀の龍がもう一人いた！？ (ページ2)

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序章ページ2

とある、洞窟の奥。そこに、一人の美しい女が眠っていた。

女が、眠る近くからは湧き水が小さな滝となりゆっくりと流れている……。

そして、洞窟の天井は大きく穴が空いており夜空が顔を覗かせていた。

すると、彼女がゆっくりと目を覚ます。まるで、何年間も眠っていたかのような起き方。

彼女が、横たわっていた寝床から起き上がると近くに座っていた狼が嬉しそうに近付く。

貴「こ、こは……？」

彼女は、掠れた声で狼に問うが狼が喋る筈も無くオロオロと焦りながら歩き出す。

狼1「クゥゥン……。クゥゥン」

貴「よしよし、だいじょうぶ、よ……？」

彼女は、少しゆっくりとした動きで洞窟の周りを見回す。

貴「みんな、たすかったの……？」

彼女は、未だに呂律の回らない口調で心配そうに"皆"と言う不思議なワードを出す。

すると、コツコツと足音がしたと思えば入口付近に数人の男達が立っていた。

？「っえ？A様、なのですか……？」

すると、先頭に立っていた一人の青年が信じられないと言うように両手を震わせていた。

貴「あっ……！し、ん？み……んな？」

彼女も、信じられないと言うように目を少し見開く。

シ「A様ッ！！」

そう言うが、早いかAと呼ばれる美しい女性に抱きつきギュッと抱きしめる。

貴「よかっ、た……！みん、な、ぶじでッ……！」

そう、安堵したようにポロポロと美しい瑠璃と金の瞳から涙を溢し始める。

シ「嗚呼、良かった！良かったです！貴女が、ご無事で！！A様が、眠ったまま起きないのかと心配でッ！！」

シンと呼ばれる、青年からも涙が溢れ出す。

今、彼女が目覚めた今、運命の歯車は回り始める……