壱話 ページ6
〜A side〜
翌日、俺は文に綴られていた時刻よりも早めに屋敷を出発し産屋敷邸へと向かった。
俺の屋敷からは、そこそこ近いためすぐに着く。だからか、毎回一番早く産屋敷邸に着くのは俺だった。
貴「……っと、また俺が一番かな」
そう呟くが、周りには人っ子一人居ない。やはり、少し早めに出すぎてしまったらしい。だが、あと数分もすれば柱の誰かが来るだろう。
そう思いながら、俺はぐぐっと背を伸ばし愛用の煙管を懐から取り出し吸い出す。待つ間は、良く煙管を吸うのが俺の癖だった。
俺が、煙管を静かに吸い込み煙を吐き出す。そうして、静かに屋敷の庭を見つめていると一人の気配が現れた。
俺が、静かに振り返るとそこには目を見開いて驚いたような顔をした蟲柱−−
し「A、さん……?」
貴「嗚呼、久しぶりだなしのぶ。元気だったかい?カナエや、カナヲも元気なのかな」
俺は、静かに久々に会ったしのぶにそう聞く。すると、しのぶは泣きそうになりながら俺の元へ走り寄って来た。
し「……これは、私の都合の良い夢なのでしょうか」
貴「ふふ、おやおや。これは、現実だよしのぶ。本当に、久しぶりだね。俺が、少し忙しい間に強くなったみたいだね」
俺がそう言い、しのぶのサラサラとした綺麗な黒髪を撫でる。しのぶは、少し驚くがふわりと笑ってくれた。
し「本当に、Aさんなんですね。カナエ姉さんと、カナヲは元気ですよ。……本当に、お久しぶりです」
貴「嗚呼、そうか元気で良かった。ありがとうしのぶ、また時間があったら蝶屋敷に遊びに行くよ」
俺は、そう言い撫でていた手を止める。すると、また一つ一つと柱の気配が現れ始める。
どうやら、少ししか話していない気がしたが随分と長く話していたようだ。
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安仙任(プロフ) - 続きを書いてください (2020年10月26日 19時) (レス) id: 80f06437e4 (このIDを非表示/違反報告)
とみおか。 - 更新楽しみにしてます。 (2020年1月23日 23時) (レス) id: dcf7307f00 (このIDを非表示/違反報告)
黒武(プロフ) - 読点の位置に違和感があります。接続詞の後に置けば良いというわけではないので、文章のまとまりを意識してみてください。時間があれば、是非文を読み返して直していただいたらより良くなると思います。 (2019年11月20日 22時) (レス) id: 9328a96416 (このIDを非表示/違反報告)
千本桜(プロフ) - 陸ちゃん信者さん» 閲覧、ありがとうございます!台風は、何とか無事でした。家も何ともなく、停電も少しだけしてすぐに直りました!ご心配、ありがとうございます。これからも、どうぞこの作品を宜しくお願いします (2019年10月15日 20時) (レス) id: e733f5adaf (このIDを非表示/違反報告)
陸ちゃん信者 - コメント失礼します。初めてこの作品を読まして頂いたのですが、凄く面白かったです!それと、台風大丈夫ですか?作者様が千葉に住んでいると言っていたので、凄く心配です。千葉は沢山被害が出ているので大変ですよね...。作者様が無事でいることを願っています。 (2019年10月15日 11時) (レス) id: 623d3b6a9a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:千本桜 | 作成日時:2019年10月8日 21時