【HxH】最強医師は、死の外科医！？ (ページ2)

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プロローグページ2

とある、雨の日。周りが、瓦礫やゴミに埋め尽くされた場所。

そこを、一人の長い白銀の髪を結った青年(？)らしき人物が歩いて行く。その手には、赤い傘が持たれている。

雨足は、どんどん強くなっていきザーザーとバケツをひっくり返したように滝の如く降ってくる。

そんな中、青年が歩いていると道端の隅っこに一人の子供が倒れ込むようにして転がっていた。服は、ボロボロで少々血も滲んでいる。

この様な光景は、此処では当たり前であり日常の風景でもあった。弱い者は、虐げられ強い者が生きて行ける。

そして、このようにして弱い者は強者から奪われ最終的には死んで行く。その光景を、青年はずっと見てきた為理解した。

嗚呼、コイツもまた虐げられた"人間"かと。青年は、ゆっくりとまた歩き出した。ピクリとも、動かない幼子を横目に……。

だが次の瞬間、幼子の細く白い指先がピクリと小さく動く。体は、ぐったりとしているが口元も小さく息を吸っていた。

？「…………チッ」

其れを見た途端、青年は小さく舌打ちをし幼子の近くへと歩み寄る。そして、首元に自身の指を添えると呼吸を確認する。

？「……ふん、運の良いガキだ」

その一言を最後に、青年は傘を持ち直し倒れていた子供の体を抱き上げる。その目は、何処か安心のような"モノ"が宿っていた。

そして、また青年は左右を確認すると雨の中を歩き出す。歩く度に、ピチョリピチョリと飛ぶ水などを気にせず。

青年の歩く先には、一つの大きな廃墟が佇んでいる。そこは、人気はなくボロボロな雰囲気だが青年は迷わず中へと入って行く。

－－－此は、一人の【死の外科医】と呼ばれた者の周りで起こる不思議な物語。