【刀剣乱舞】秘密を、啖べる者 (ページ4)

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第二話支度ページ4

～Aside～

先程、蝶が届けてくれた手紙には驚きましたね。

まさか、あの時の政府の方々が私に依頼とは……。

いやはや、最近の中では一番の驚きを貰った気がしますね。

それにしても、ブラック本丸ですか……。そこの主の秘密を、奪って欲しいとは……。

ふむ、中々に面白そうなお話ですね。

貴「蝶、蜘蛛を呼んでくれますか？」

蝶「ん？良いけど、何かあったの？」

蝶が、コテンとまたもや首を傾げながら聞いてくる。

貴「えぇ、少々お話がありますので」

蝶「ふぅ～ん。分かった、すぐに呼んでくるよ！」

そう言い、蝶の身体がすぐさまハラハラと数十匹の蝶になり飛び散っていく。

そして、ソレから数分後に蝶と蜘蛛が私の部屋に訪れた。

蜘「大将、呼んだか」

貴「えぇ、手数を掛けましたね。先程、蝶から渡された手紙についてお話をと……」

蝶「それって、オレ達にも関係あること？」

蝶はまた、不思議そうに指を顎に添えてうーんと唸り出す。

貴「えぇ、先程蝶には言いましたが……。政府の方から、依頼を受けましてね。少々、宿を二人に任せたいのですが……」

蝶「えぇ！？でも、依頼って何のか聞いてないし……。それに、何時までその依頼の所にいるの？」

貴「まぁ、落ち着きなさい。そうですね、手紙によると一週間から二週間程度ですかね」

私が、静かに微笑みながら蝶と蜘蛛に説明をする。

蜘「……分かった、それなら俺達でも何とかなる。何か、あったら大将に連絡をする」

蝶「ちょっと！？蜘蛛！」

貴「ふふ、それは有難い。それでは、少しの間ですが任せますよ二人とも。私は、今から支度をして行きますから」

そう言い、まだ納得がいかないのかムスッとしている蝶の髪を優しく撫でる。

蝶「…………分かったよ。でも、大将。絶対に怪我しないでね、それだけは約束して！」

蝶が、数秒黙った後に私に少し不安気な表情を向けて話す。

貴「えぇ、勿論です。それに、私が人間如きに遅れは取りません」

私が、また安心させるように笑えば蝶もまたいつもの様に笑う。

蝶「ま、そっか！！大将が、人間とか他の妖に負けるワケがないもんね！！ふふ、大将の居ない間はオレ達に任せてよ！」

先程とは、打って変わって元気な姿を見せる蝶に隣の蜘蛛は「はぁ」と小さく溜息を吐いたのだった。