33話 図書室の変人 ページ38
図書室の部屋の前まで辿り着いて、ノックしようとする手がドアの前で止まっている。
｢…あの、俺やりますか……？｣
｢…いや、いい｣
覚悟を決めてドアをノックする。ドアの前から少し離れてじっと見つめる。
ドアの前に人の気配…
ドアがキィ…と開いて、中の人が姿を現した。
｢どうかしました…って……新人のチーノさん…一人で…す………っ！Aさん！！！来てくれたんですね！！｣
気配、消してたのにな。
｢…チーノに城の中案内してたんです。…それで、最後に図書室に……｣
｢そうなんですか！お疲れ様です。どうです？中で紅茶でも、さ、入って入って！｣
いつもおしとやかで大人しいエーミールさん。彼のこの姿を見てしまったのはわずか3ヶ月前。
いつも通り空気の扱いを受けて、暇な時間ができたから図書室で本でも読もうと入ったのがきっかけ。
突然めっちゃ声かけられて…本人曰く、仲良くなりたいらしい。
ビックリしたよ、レティにもそこまで興味は示してなかったけどまさかの私に興味を示すとは。
普段は他の幹部の目があるからなかなか話しかけられず、図書室で、二人のこの状況を逃してはならない！
と、思ったらしい。いや乙女かて。
｢…？Aさん、どうかしました？｣
｢いえ、大丈夫です。いつもありがとうございます｣
たまに図書室に来れば紅茶をくれる。たまにしか来れないけど。
｢…A先輩、めっちゃ好かれてますやん｣
｢…何でこんなのが好かれるのか知らないけどね｣
｢先輩…｣
エーミールさんが用意してくれた椅子に座って待つ。…なんだかんだ、図書室は落ち着く。
｢お待たせしました、どうぞ。ここにいる時はゆっくり休んでくださいね｣
｢…ありがとうございます｣
｢…っ美味…！｣
チーノが、声を出してまで喜んでいた。…うん、今は子供っぽいなぁ……
エーミールさん…気遣いができる上に優しいと来た。レティが、まぁ見逃しているわけないよなぁ…
透明に近い瞳をじっと見ながら紅茶を啜る。当の本人はなぜ見られているのか分かっていなくて、首を傾げていた。
オマケに天然か。
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ひーの - すみません、この作品の12話にのせられている「ヨルの子メーカー」の画像は、削除した方が良いと思います。詳しくは「ヨルの子メーカー」と調べたら出てくると思います (2022年10月25日 21時) (
レス) @page12 id: c39d7e026e (このIDを非表示/違反報告)
ちいちゃん - 続編おめでとうございます！(*’ω’ﾉﾉﾞ☆ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ此方でも楽しんで見せていただきます！ (2020年12月27日 11時) (レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - noaさん» そう、ギャラクシーワンなのよw そろそろバルスの時間だよ！w フォローありがとうございやす！Twitterでもぜひぜひ絡んでくださいまし！ (2020年6月6日 9時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - クロさん» 新展開来ましたよ！！リプ遅くなっちゃったから心臓止まったか……いや止めないで！？w 聖女(笑)ちゃんはお糞よ。更新も頑張るお☆ (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - よにんさん» 新展開きちゃ〜← 新展開になっちゃったが正しいっす((( (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸桜＋α
| 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2020年5月18日 9時
