28話 香水 ページ33
香水…？
少し嫌そうな顔で鼻を抑えているチーノ。確かに、微かに香水の香りはすると思うけど……
そんなに過敏になるほどか…？
｢…香水が嫌いか？｣
｢はい…ちょっと、いい思い出なくて……｣
苦い顔をしているチーノを見て、あまりここにいない方がいいと思った。多分、この香水はレティの物だろう。
書記長の方を向けば少し驚いたような、申し訳なさそうな顔をしていた。
｢…書記長すみません、失礼します｣
｢あぁ…すまん。説明頼むで｣
｢…はい｣
退室すると、チーノが一息ついていた。余程苦手なんだろう。
｢説明しちゃうけど、書記長室は主にトントン書記長が居る。書類の提出とかで来るようになるかな｣
｢…香水の匂い、いつもしてますか？｣
そんな事ないと思うよ、と一言だけ言って次の場所に移動する。…第一闘技場か……
｢…次は近距離部隊の訓練場、少し離れてはおくけど危ないかもだから少し気をつけてね｣
｢はい｣
闘技場に行くと、活気ある声が聞こえて来る。…暗殺部隊とは真逆。
｢近距離部隊は主に戦争に出る兵が集まってる。向こうに第二闘技場があるでしょ？
向こうでは特攻部隊が訓練してる。特攻部隊は戦争時最前線で戦うエリート集団……それくらいかな｣
長居する意味は無いので説明を簡潔に終わらせる。チーノが早く行きましょ、と背中を押してくる。
次は…あー……遠距離部隊か…
少し面倒かもしれない。チーノもそれに気づいているのかいないのか、少し嫌そうな顔をして言った。
｢…また香水の匂いするんですけど……｣
｢…レティが遠距離部隊の訓練場にいるんだと思う……すぐに説明終わらせるから我慢して｣
コクリと頷いたのを見て、私達は射的場へと足を踏み入れた。そこでは訓練をしている人と、レティと話している人とで決してまとまりがあるとは言い難い。
中に入ると、ディスペアが少しだけ頬を緩ませて私に大声で挨拶してきた。
それに続いて動揺しつつ何人かが挨拶する。
｢新人に城内の紹介をしている。邪魔して済まないな｣
｢とんでもないです！！｣
ディスペアが私と会話していることに気づいたレティ。話していた鬱隊長もこちらに視線を移していた。
｢見たとおり、遠距離部隊が訓練を行っている場所。…チーノが戦闘部隊に加わったら所属はここ｣
｢なるほど……｣
銃声に一瞬肩をビクつかせるチーノを見る限り、戦闘はあまり向かないな…と密かに思った。
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ひーの - すみません、この作品の12話にのせられている「ヨルの子メーカー」の画像は、削除した方が良いと思います。詳しくは「ヨルの子メーカー」と調べたら出てくると思います (2022年10月25日 21時) (
レス) @page12 id: c39d7e026e (このIDを非表示/違反報告)
ちいちゃん - 続編おめでとうございます！(*’ω’ﾉﾉﾞ☆ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ此方でも楽しんで見せていただきます！ (2020年12月27日 11時) (レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - noaさん» そう、ギャラクシーワンなのよw そろそろバルスの時間だよ！w フォローありがとうございやす！Twitterでもぜひぜひ絡んでくださいまし！ (2020年6月6日 9時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - クロさん» 新展開来ましたよ！！リプ遅くなっちゃったから心臓止まったか……いや止めないで！？w 聖女(笑)ちゃんはお糞よ。更新も頑張るお☆ (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - よにんさん» 新展開きちゃ〜← 新展開になっちゃったが正しいっす((( (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸桜＋α
| 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2020年5月18日 9時
