27話 城の案内 ページ32
｢…話は聞かせてもらったぞ｣
後方からそ…グルッペン様の声が聞こえてきて少し驚く。気配消してたなあの人。
｢…チーノの発言も一理あるな。なるほど、レティも同じ人間だというか｣
少しだけ威圧的に話すグルッペン様に怯えることなく、堂々とチーノは言う。
｢はい、俺はここに来たばっかりで聖女とかよく分からないし、今のところただの人間ですよ｣
｢ほう……だそうだ、レティ…お前はどうやらただの人間らしいぞ｣
｢そんな事ないよっ！私は選ばれたんだから！｣
｢…まぁ、一ヶ月後に聖女任命式がある。その時に分かるだろう｣
何処か含んだ言い方をするグルッペン様に違和感を抱く。
｢A先輩！すみませんお騒がせしました！｣
｢…いや、いい…チーノは、なんか凄いな……｣
ケロッとして笑っているチーノはやはり、さっきとは全くの別人だった。
｢…でも、言葉には気をつけろって昨日言ったはずなんだけど｣
｢う゛っ………はは、すみません｣
こうして苦い表情をするのも、一瞬演技かと疑ってしまう。
いや、違う。…チーノが極端に素直なだけ。
｢…まあいい、朝食を済まそう｣
グルッペン様の声に、それぞれが食べ始める。重苦しい雰囲気の中、レティの視線を受け止めながら食べ進めた。
｢…今日は、役職の説明しながら城の中でも回るか……その後に、行政について少し話す｣
｢わかりました！｣
ルンルンとした様子で私のすぐ後ろを着いてくるあたり犬のようだ。私に懐くなんて、ほんと物好き。
まず向かったのは総統室。総統だから割と肩の力は抜ける。
まぁ、入らなくていいと思うけど。
｢…ここが総統室……詳しいことは特にない。総統閣下が過ごしてる部屋ってだけ。特別な用があったりするとここに呼び出される｣
呼び出されると嫌に心臓が鳴る。悪いことでもしたかと自分の行動を思い出そうとした事もある。
チーノはまだ分からないか…いずれ分かると思うけど。
次に書記長室に行く。控えめにノックすれば中から入室の許可。ドアを開けると、隈が酷いトントン書記長がこっちをジト目で見ていた。
｢お疲れのところ申し訳ありません。新人に城の中を案内している最中でして｣
｢あぁ、そういうことか。別にええで、Aの仕事なんやろうし｣
一礼してチーノの方に振り向けば、何故かしかめっ面をしている。…なんなんこの子。
｢…どうかした？｣
｢…香水の匂い…キッつい……｣
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ひーの - すみません、この作品の12話にのせられている「ヨルの子メーカー」の画像は、削除した方が良いと思います。詳しくは「ヨルの子メーカー」と調べたら出てくると思います (2022年10月25日 21時) (
レス) @page12 id: c39d7e026e (このIDを非表示/違反報告)
ちいちゃん - 続編おめでとうございます！(*’ω’ﾉﾉﾞ☆ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ此方でも楽しんで見せていただきます！ (2020年12月27日 11時) (レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - noaさん» そう、ギャラクシーワンなのよw そろそろバルスの時間だよ！w フォローありがとうございやす！Twitterでもぜひぜひ絡んでくださいまし！ (2020年6月6日 9時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - クロさん» 新展開来ましたよ！！リプ遅くなっちゃったから心臓止まったか……いや止めないで！？w 聖女(笑)ちゃんはお糞よ。更新も頑張るお☆ (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - よにんさん» 新展開きちゃ〜← 新展開になっちゃったが正しいっす((( (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸桜＋α
| 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2020年5月18日 9時
