3話 “私”を見てくれる人 ページ4
レティは驚いた顔をして、私とゾムを凝視していた。
…きっと、シナリオ通りじゃなかったんだ。普通なら、私なんか気にしないでレティに夢中になるもの。
そこの違いに、違和感を感じたのかな…。
｢…んでな、A。大事な話ってほんまやねん｣
｢あ、そうなんですか？｣
｢…ちょっとここじゃ話しにくいから、9時にいつもん所来てくれや｣
｢…またダクトですか？｣
ニコニコと口元を笑わせるゾム先輩を見て、思わずため息を吐く。この人は、時折ものすごく幼い少年になる。
｢…てか、だいぶ髪伸びたんやなぁ｣
｢ずっと切ってないですからね。邪魔になるなら、切った方がいいですか？｣
｢いや、このまんまがええな。俺的に…この髪好きやし｣
……そして、ゾム先輩は時折とても妖艶になる。
いつも対応に困らされて、さらにそんな私を見て楽しんでいるのも分かっているから余計に困る。
｢すまない、遅くなったな｣
総統の低い声が食堂を包んだ。レティは弾けるような笑顔で総統様に挨拶していた。
｢おはよう！グルッペン！｣
｢ああ、おはよう｣
微笑んだその姿は、戦場で悪魔なんて呼ばれるような邪悪なものではなかった。
…綺麗としか言いようのない。
総統が私に視線をやって、少しだけ微笑み口を開く。
｢おはようA｣
｢おはようございます、総統閣下｣
｢…グルッペンでいいって、何回言わせるん？｣
｢…グルッペン様｣
まあええわ、と笑い飛ばしている総統を見て、安心感が芽ばえる。
彼もまた、私を一人の人間として見てくれる。
｢…揃ったな……食うか｣
総統の合図とともに、みんなご飯を食べだした。皆が次々食べ物を口に入れる中、私はちまちまと食べている。
お腹が空かないのと、一気にたべると戻してしまうから。
…しんぺいさんには軽い拒食症だと言われた。
まぁ、食べすぎなければ良いだけなのでそこまで気にしてはいない。
｢…なんや、A食欲無いんか？｣
｢…まぁ、はい。先輩食べますか？｣
｢ええの？貰うわ｣
ゾム先輩が、私が少しづつ食べていたものを一気に平らげていく。…ホントこの人めっちゃ食べる。
｢…ん、ご馳走様。Aはもうええの？｣
｢はい、元々食も細いので｣
｢こんなに細っこいのに、ホンマよう俺に付いて来れるわ｣
｢そりゃあ、それなりに努力しているつもりなので｣
その通りやな、と先輩は笑っていた。
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ひーの - すみません、この作品の12話にのせられている「ヨルの子メーカー」の画像は、削除した方が良いと思います。詳しくは「ヨルの子メーカー」と調べたら出てくると思います (2022年10月25日 21時) (
レス) @page12 id: c39d7e026e (このIDを非表示/違反報告)
ちいちゃん - 続編おめでとうございます！(*’ω’ﾉﾉﾞ☆ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ此方でも楽しんで見せていただきます！ (2020年12月27日 11時) (レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - noaさん» そう、ギャラクシーワンなのよw そろそろバルスの時間だよ！w フォローありがとうございやす！Twitterでもぜひぜひ絡んでくださいまし！ (2020年6月6日 9時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - クロさん» 新展開来ましたよ！！リプ遅くなっちゃったから心臓止まったか……いや止めないで！？w 聖女(笑)ちゃんはお糞よ。更新も頑張るお☆ (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - よにんさん» 新展開きちゃ〜← 新展開になっちゃったが正しいっす((( (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸桜＋α
| 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2020年5月18日 9時
