18話 優しい先輩 ページ22
食堂まで来て、昨日の記憶が甦った。…せっかく忘れてたのに……
｢…なーに気にしてんねん。Aらしくないぞ｣
｢…そう、ですけど……｣
また食べられなかったら言われるに決まってる。目立つのは嫌なんだよ。
しかもただ目立つだけじゃなくて、レティが文句を言って目立つ。これ最悪。
｢…どうせ、私が悪者ですよーだ｣
今までこんなところを見せたことが無かったのでひとらん隊長が固まっている。…軽率だったかな……。
｢Aって、なんか怖いオーラ醸し出してるけど案外面白い一面もあるんだね｣
｢面白くはないと思いますけど…私だって好きで怖くなろうとしてる訳じゃないんで……、
あと、その…ひとらん隊長。野菜の件いつもごめんなさい……食べてない事は事実なので…｣
昨日から謝ろうと考えていた。…少なくとも、食べられない体にした自分にも非があるのは確かだから。
一方、私が謝ると思っていなかったと思うひとらん隊長は少し驚いていた。
｢…やっぱりAは優しいよ。いいんだよ、無理しなくて……でもいつか、また食べられるようになったら、俺の作ったものを沢山食べて欲しいな｣
｢…ぜひ、食べさせてください｣
ひとらん隊長の優しさに、少し肩の荷が降りた。
扉を開けようと手をかけたものの、体が拒んで扉を開けようとしない。…待ってるんだから、開けないと……
｢…しっかたないやつやな〜！ほれ！｣
先輩が後ろから私の手ごと掴んで扉を盛大に開ける。扉が変な音がした気がする。
既に中にいた人達は私たちを凝視していた。
…拷問かよ……
｢…先輩｣
｢怒らんといてや、な？それよりはよ座ろうぜ！！｣
｢…｣
こう言われると怒れない。ため息をついて自分の席に座る。反対側に座るレティは今日も人気者。差を感じるなぁ、なんて思いつつナイフを手で回したりして遊ぶ。
｢A危ないで、それ｣
｢先輩も現にやってるじゃないですか｣
｢なんでバレたし｣
｢逆になぜバレないと？｣
先輩も同じようにナイフで遊びながら話しかけてくる。
…先輩、気遣ってくれたのかな。
｢…先輩って、どことなく優しいですよね｣
｢可愛い後輩にだけな？｣
｢…そういう所ですよ｣
そう、何回もぽんぽんと可愛い言われて恥ずかしくないわけない。むしろ言われ慣れて無い言葉にフードの中で顔が熱くなってくる気がする。
妙に胸がトクトクと音を立てている。それを気にしないように、またナイフをいじり始めた。
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ひーの - すみません、この作品の12話にのせられている「ヨルの子メーカー」の画像は、削除した方が良いと思います。詳しくは「ヨルの子メーカー」と調べたら出てくると思います (2022年10月25日 21時) (
レス) @page12 id: c39d7e026e (このIDを非表示/違反報告)
ちいちゃん - 続編おめでとうございます！(*’ω’ﾉﾉﾞ☆ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ此方でも楽しんで見せていただきます！ (2020年12月27日 11時) (レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - noaさん» そう、ギャラクシーワンなのよw そろそろバルスの時間だよ！w フォローありがとうございやす！Twitterでもぜひぜひ絡んでくださいまし！ (2020年6月6日 9時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - クロさん» 新展開来ましたよ！！リプ遅くなっちゃったから心臓止まったか……いや止めないで！？w 聖女(笑)ちゃんはお糞よ。更新も頑張るお☆ (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - よにんさん» 新展開きちゃ〜← 新展開になっちゃったが正しいっす((( (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸桜＋α
| 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2020年5月18日 9時
