17話 花言葉 ページ21
｢そうだ、ずっと聞きたかったんだけど…Aはどうしてこの城に勤めたいって思ったの？｣
城に戻る途中、ひとらん隊長がそんなことを聞いてきて少し言葉に詰まる。
｢…きっかけは、ゾム先輩です｣
｢ゾム？｣
｢はい…実は、私が12歳の頃に助けて頂いた事があるんです。
私の家族は元々国境付近に住んでいて、ある日隣国の人達が私の家を襲ってきました。
その時に、家族もみんな殺されました。
殺されそうになった時、ゾム先輩が現れて助けてくれた上に、行くあてのない私に居場所をくださいました｣
ひとらん隊長が合点のあったようにあぁ！、と言っていた。…どうしたんだろ。
｢…ゾムが半年戻ってこなかった時期があるんだよ。ちょうど5年前くらいに…まさかAといたとは…｣
｢私、次の年から士官学校に入学する予定だったので、それまでの間先輩が家に置いてくれたんです。その時に、先輩が暗殺部隊ってことを知りました｣
知った当時、私はしばらく怖がっていた記憶がある。
｢…最初、怖かった……殺されるかもなんていらない事ばかり考えて。
人間って不思議ですよね、私いつの間にかゾム先輩に憧れてしまったんです｣
｢せやねん、コイツ俺の事見て毎回ビクッてたくせにいきなり俺みたいになりたいって言うもんやから｣
突然現れた先輩に私たちはふたりとも驚いてしまった。ひとらん隊長が軽く悲鳴を上げていて、意外な一面を見た気がする。
｢先輩、おはようございます｣
｢おはよ、なぁに朝から俺の話で盛り上がってんねん！俺も混ぜろや！｣
｢そこなの……？｣
ひとらん隊長が肩を落としながら呆れ顔でゾム先輩に言う。先輩は褒められるの好きだからなぁ…
｢てかもうご飯の時間なんだよね、このまま行こうか｣
｢…今更やけど、二人が一緒におんのえらい珍しいな…｣
｢…そうですね、確かにこんなに話したの初めてです｣
…無意識に、声が沈んでいた。
無理もないと思いたい、レティがいる限り私は暗殺以外での必要性は無いんだから。
そんな私に気づいているのか、いないのか…ひとらん隊長が話を変える。
｢A、ゾムの事になるとすごい饒舌になってた……よほど尊敬してるんだね｣
先輩が私の頭に手を置いて言った。
｢そりゃ、俺に憧れてるからな！｣
ひとらん隊長が優しい笑みで言う。
｢…Aは本当に紫のフリージアなんだね｣
意味が分からず、先輩と二人で首を傾げる。そんな私たちを見てまた笑っていた。
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ひーの - すみません、この作品の12話にのせられている「ヨルの子メーカー」の画像は、削除した方が良いと思います。詳しくは「ヨルの子メーカー」と調べたら出てくると思います (2022年10月25日 21時) (
レス) @page12 id: c39d7e026e (このIDを非表示/違反報告)
ちいちゃん - 続編おめでとうございます！(*’ω’ﾉﾉﾞ☆ﾊﾟﾁﾊﾟﾁ此方でも楽しんで見せていただきます！ (2020年12月27日 11時) (レス) id: b347abc4d4 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - noaさん» そう、ギャラクシーワンなのよw そろそろバルスの時間だよ！w フォローありがとうございやす！Twitterでもぜひぜひ絡んでくださいまし！ (2020年6月6日 9時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - クロさん» 新展開来ましたよ！！リプ遅くなっちゃったから心臓止まったか……いや止めないで！？w 聖女(笑)ちゃんはお糞よ。更新も頑張るお☆ (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
彼岸桜＋α(プロフ) - よにんさん» 新展開きちゃ〜← 新展開になっちゃったが正しいっす((( (2020年6月6日 8時) (レス) id: a879f029a1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：彼岸桜＋α
| 作者ホームページ：http://uranai
作成日時：2020年5月18日 9時
