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「ゾムは過保護過ぎなのよ。私だって子供じゃないんだから…」

「だって…心配やん」

「…心配してくれるのは嬉しいけど、女の子困らせちゃダメでしょう?」


すまん、と素直にインデースさんに謝るゾム。 番犬の躾は完璧よ。

こちらこそすみません!とインデースさんがあたふたしていた。


「あ、そうだ!リン様さっき私の事ノエルって呼んでくれましたね!」

「…そうだったかしら?気の所為でなくて?」

「えー」



『生徒会の皆さんは、会議室に集まってください』

そんな放送が突然ホールに流れる。不振そうな顔のロボロさん。ゾムに至ってはどこかを睨んでいた。


「こんな予定無いはずなんですけど…」

「…緊急かもしれないわね、行ってきなさい」

「でも、なんかおかしい…リン一人にしたらアカン気ぃすんねん」

「…端の方で休んでいるから、行ってきなさい。あなた達を待ってるかもしれないからね」



私は3人に背を向けてホールの端に向かった。とりあえず、嫌な予感がするのはゾムだけじゃないのよ。

動かないのが最適解。


「……あれ、は…」



こんな時に限って私の目は目ざとくなる。私が向かう方の恥の所でしゃがんでいる人がいた。

無視する訳にも行かないので声を掛けた。


「どうかしましたか…?……え、broooock様?」

蹲っていたのはワイテルズ国のbroooock様だった。何だかげっそりしている…


「あ、えー…その……あれ、なんで名前」

「来て下さる方のお名前くらい覚えていますわ…broooock様立てますか?こんな所にいるのは余計具合が悪くなってしまうかと」


うぅ…と言いながら、私の肩を借りて立つ。近くのドアから会場を出て、すぐ側にあったベンチに座らせる。

サッと水を持ってきてbroooock様に渡した。


ちまちまと口に含んでいた。しばらくして、broooock様が落ち着いたようで口を開いた。


「ありがとね、リン・パッヘルベルさん」

「なぜ名前を?」

「ダンスが終わったあとNakamuに自慢された。凄い綺麗だったって」



そうですか、と笑う。


「知らない女の人達に囲まれて、化粧とか香水とかの匂いで気持ち悪くなってた。ありがとう」

「…この国は、そういう方が多いんです。こちらこそ不快な思いをさせてしまいましたね」


Nakamuが言ってた通りだ、とbroooock様は笑っていた。

14話 穴だらけ推理もどき→←☆



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クロスてゃん - ありがとうございますぅぅぅ!アルネの事件簿と気づいてガチ泣きしました…本当に嬉しいです更新頑張ってくださいね! (2021年11月23日 23時) (レス) id: c934f9389d (このIDを非表示/違反報告)
??? - この小説なんなん? まじ泣きしてしまうわ (2021年10月3日 20時) (レス) @page27 id: 2651f7c57d (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - この使用人たちの名前。主人公の名前。家が大火事。………おっとぉ??? (2020年9月6日 23時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - もし違ったら失礼なのですが。この小説の使用人たちの名前って、某超絶イケメンの最凶の吸血鬼エビリィ!ブラッティ!ノインテーター!!のお方とあの触覚が愛らしい吸血鬼マニアちゃんとその他いっぱいの人気推理ゲームじゃないすかぁ!何ですかこれ、素敵です!! (2020年9月6日 23時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
理那(プロフ) - そうだ、名前変換で気付かなかったんだ。この主役、"リン"ちゃんだ。 (2020年8月2日 18時) (レス) id: db0db57d74 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼岸桜+α | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2020年4月2日 10時

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