4話 天の紙 ページ12
「おはようございますわ」
「リン様今日もお美しいですわね!」
いつもと変わらない嫌な日常。それに少し安心する。昨日の事はまだ、広がっていないようね。
「リン様聞きまして?」
「…何をです?」
「生徒会のキャルベッスさん、昨日も1年のノエル・インデースを虐めたらしいのよ」
「そうなんですか…懲りないですね。生徒会の皆さんがインデースさんを寵愛しているのに気付かないのかしら」
私のから滑り落ちた言葉に、周りが騒ぎだす。
そうなんですの?と、嫉妬と欲に塗れ、濁りきった瞳。
「…詳しい事は、知りませんけど……」
これは…
「ゾム、私やったわ」
「え、どしたん…てか、今度のパーティーの事なんだけどな、生徒会の奴はダンスがあんねん。それで、リンにパートナーになってほしいねんけど」
「…いいわよ、とても楽しそうね」
パーティーは確か2日後。…何とかできるかしら…
「…俺な、これから生徒会にあんまり関わらんようにした。仕事はちゃんとやるけど…」
今、アイツらの顔みたら殴ってまうかも。
そう言ったゾムは、まだ少し怒っていた。私の為に怒ってくれるのは分かるけど…
「移動の時もそうベッタリとくっつくのやめて貰えるかしら」
「俺言ったやん。引っ付くって」
「まさか物理的な事だとは思わなかったのよ…」
まぁ、人が寄ってこなくなるから都合が良いけど。
「あ、ゾム」
「…ロボロ」
「え、なんでそんなに睨んでくるん…?」
この人も、生徒会の人か。やっぱりゾムと居ると自然と生徒会と関わってしまうのね…
いや、割り切りましょう。仕方ないわ。
「…ゾム、昨日この方居なかったんじゃないの?」
「…あぁ、そっか」
ハテナ顔のロボロ様。心が無い事で有名だと最近聞いた気がする。小柄ではあるが、私より少し大きいくらいかしら…
「ロボロ・ハートレス…で、す……っ」
目が合うと、目をパチッとさせて動かなくなった。かと思えば真っ赤になるロボロ様。
何やらあたふたしているけど…
「…パッヘルベル様…//」
「ロボロ知り合いなん?」
「…俺が一方的に知っとる……」
まぁ、知られててもおかしくないわね。私の立ち位置は。
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こんにちは - 騙されましたほんとにめっちゃびっくりしました (2023年1月9日 0時) (レス) @page47 id: 01cd7b0a2a (このIDを非表示/違反報告)
Nikotya* - 最後のやつ見事に騙されました(・ω・`) (2021年8月11日 10時) (レス) id: 19e8c2f272 (このIDを非表示/違反報告)
とぅめぃとぅ - クリーパーとメルヘットとメンツーユはダメですってwwww (2021年5月30日 22時) (レス) id: fb32157b21 (このIDを非表示/違反報告)
木材(もくざい)(プロフ) - 文章の書き方がとても美しいです...感情ののせかたがとても上手で初めのこねしまさんに髪を捕まれるところで夢主に感情移入してしまって思わず涙が出てきました。とても尊敬します...。 (2020年7月12日 17時) (レス) id: cfd7089d94 (このIDを非表示/違反報告)
maron(プロフ) - zmさんとsypさんとciさんの名前で笑いすぎて鼻水吹いちゃいました()どうしてくれるんですか() (2020年6月18日 16時) (レス) id: 18f49ca017 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彼岸桜+α | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2020年3月28日 10時