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58話 ページ14

「…俺、ちゃんとAのこと守るからよォ…絶対、怪我なんてさせねぇ。出かける時も、トイレも風呂も寝る時もずっと隣にいる」


「トイレとお風呂は勘弁して欲しいな…」



手は出さねぇよ、と。

当たり前じゃろがい。




「帰るか」

「…荷物は?」

「花垣の家。この足で取りいくわ」



タケミっちの家を訪れれば、驚いた顔でこちらを凝視してきた。そりゃそうだわな。

喧嘩してた奴らが1日も持たずに仲直りとか。


バカップルですね、なんて言われたけどぐうの音も出なかった。その通りだよタケミっち…




タケミっちの母に春千夜がお世話になりました、と会釈する。

春千夜が礼儀正しかった、と聞いた時はお母様の前では猫かぶりしてたんだなぁ…と敬語の綺麗スマイル春千夜を想像していた。


あの春千夜も好きなんだよなぁ…



「Aさん、良かったっすね」

「うん。色々ありがとう、タケミっち」



荷物まとめ終わったぞー!とご機嫌な春千夜が手に持ってるものを見てギョッとした。

私のピンクブラ。


タケミっちなんか凄く気まずそうに目を逸らしている。マジでごめんねタケミっち…


ぶんぶんと振り回している右手からぶんどって特服の中に隠す。




「…何しに持ってったのこんなの……」


「んー?なんだろうなァ…?」


「ちょっと待ってよ本当に何しに持って行ったの…」




直で使ってねぇよ、と言われて正直鳥肌がたったとは言えなかった。…そうだよね、春千夜だって…まぁ、ちゃんと高校男児だもんね……


俺には止められませんでした…と謝罪を述べるタケミっち。


いやほんと、マジでタケミっちは悪くないから…

タケミっちに別れ告げて、家へと帰る。




緊張気味の春千夜の背中を押して家の扉を開ける。



「…あら、おかえり〜。Aちゃん、春千夜くん」

「おかえり春千夜」



「……ただいまです」




嬉しそうな顔してさ。

暖かい言葉に穏やかな笑みを浮かべる春千夜にこちらの心も温まる。







部屋で荷物解体の時に、エ ロ本が無いことに気付いて聞いてみた。




「俺のエ ロ本か?欲しけりゃくれてやるぜ」


「いらん」


「探してみろ、全てを花垣の家に置いてきた」


「えっ、ヒナちゃん激怒案件。後で謝りなよ?そんでナレーションじゃなくてちゃんと原作の方のセリフでワンピ愛が伝わったわ」


「ワンピ〇スは義務教育だぜ?」


「どっかで聞いたなぁそれ」








我が家の日常がひとつ戻ってきた。

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みんちょ - おおおわり......!だと...!?(一気読みした者です) (12月6日 23時) (レス) @page17 id: 15c3edd684 (このIDを非表示/違反報告)
とあ(プロフ) - 続きめちゃめちゃ考察してるんですけど、やっぱり読めない展開ですごいです!!!!! (2022年11月15日 4時) (レス) @page17 id: c08040896d (このIDを非表示/違反報告)
トめAと@カド松(プロフ) - これ絶対場地もマイキーと同じく記憶無い感じだろー!! (2022年8月10日 6時) (レス) @page17 id: 8b7bdbc23e (このIDを非表示/違反報告)
凛。 - うおおおおおおおおお恐ろしいな悪女ちゃん!更新待ってます!!!!!!!! (2022年4月5日 23時) (レス) @page17 id: 8e324f8e54 (このIDを非表示/違反報告)
riyu - うわあああ更新待ってます!めっちゃ面白いやばい夢主が最高話の展開もいい意味で胸糞でうれしみすぎるっっ!!ありがとう!待ってますからねっっっっ!!!!! (2022年2月19日 0時) (レス) @page17 id: e7a1dd3526 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼岸桜+α | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2021年9月22日 15時

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