アブノーマルな青薔薇は幸福の悪魔【魔入りました！入間くん】

Story36 ページ37

今日はお兄様が一緒に行けないから三人で登校。

サリバン様から聞いたのは、登校用の馬車が届いたとの事。馬車から堂々と降りてくるお兄様、見たいなぁ…

学校の校門に着き、ちょうど1台の馬車が止まる。お兄様が乗ってる…



｢イルマ様！おはようございます！｣
｢おはようお兄様｣


｢アズくん、A、おはよう。ごめん、今日は一緒に来れなくて｣

｢さっすがイルマ様！素晴らしい登校でした！私感動し｣


飛んできた赤い物体に吹き飛ばされたアスモデウスさん。レッドカーペット…？


｢おはよう、イルマち｣



クララちゃん、くるまってたんだ。

朝から二人の争いが始まってしまった。仲良しさん。途中でカーペットを取り戻すためにオペラさん…？も入っていった。


｢イルマくん、カバン｣

｢あ、ありがとうございます｣

｢お兄様、Aに持たせて｣

｢え、いいよ！女の子に持たせるのは流石に…｣

｢ダメ…？｣

｢お願いします｣



やったぁ…いつもはアスモデウスさんが先に言っちゃうから持てなかったけど、Aお兄様に頼まれちゃった…！

その後すぐに理事長がお兄様にス魔ホを渡していた。お兄様もス魔ホデビュー…！


と思ったら受け取らずに先に行ってしまった。




｢お兄様待って…！｣
｢A早く…！目立たないようにっ…！｣


…もう、いっぱい目立っちゃってるよ。




今日からはちゃんとした授業が始まる。

出席でお兄様がぼーっとしていたのか、カルエゴ先生に怒られちゃっているとき。


｢ウァラク、おかゆ、顔を貸せ｣

｢え？｣

｢なになにー？うぁっふあ〜！｣

｢うぇ…？｣



しゃ、喋れない……な、なんだろう、アスモデウスさん……



｢イルマ様｣

｢ん？｣


｢うぐわぉぁぁーー｣
｢ふぁあうぇーー｣


｢わっ！え…どうしたの？！｣


｢いえ、その…朝から元気がないご様子でしたので…励まそうかと｣

｢がおー！｣



だからってクララちゃんだけじゃなくて、Aのお口も引っ張らなくても…

あ、開放された…ちょっと痛い……



｢イルマち、おんぶする？おんぶ！｣

｢なぜ貴様が乗る！｣

｢登頂成功っ｣

｢だからなぜ私に乗る！｣

｢サブローより低い｣


2人でまた…あれ、これはAがお兄様を独り占めするチャンスかも。


｢よしっ…お兄様｣

｢え！？なに！？｣

｢Aがお兄様をおんぶするね…！｣

｢やめて！？｣



断られちゃった。







｢ふふっ……授業、行こっか｣

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