外科医と蛇とときどき幻獣【ONE PIECE】 (ページ8)

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7話ページ8

…ディスコが倒れた理由。

簡潔に言うと覇気に当てられた。

それも王の資質があるものにしか使えないという覇王色の覇気。

｢…おい、爺さん……しらばっくれるな。アンタだろ、今の覇気。

………一体何者だ？｣

巨人さんに問われるも、何事も無かったように懐から酒を取り出している。

先程まではその仕草すら気にしていなかったのに、正体に気づいてからはなぜ気付けなかったのかという疑問を自分にぶつけたい。

普通、これから売られるってのにこんな余裕があるわけない。

それこそ、相当肝の据わった人や、歴戦を越えてきた大物じゃないと。

こりゃ、また別の意味でキャプテンにどやされる。

｢…ふふ、コーティング屋をやっているただの爺ィだよ｣

｢…なぁんでただのコーティング屋が覇王色使えんのよ……｣

冷や汗がツゥ…と背を這う。

…シャボンディ諸島にいることは風の噂だけれど何度か聞いていた。火のないところに煙は立たない。

本当になんで、気づけなかったのか。

酒を一口飲んだおじさん＿＿もとい、冥王シルバーズ・レイリー。

｢言っただろう？……若い娘さんが、大好きでねェ…｣

拝啓、ハートの海賊団の皆さん。

皆さんお元気でやっていますでしょうか？

私が帰ることが出来ずに一日が経ち、皆さんに心配を掛けてしまっていること、深くお詫び申し上げます。

私はと言うと、心臓がこれでもかと言うほどに動いています。微妙に息が切れてる時よりも動いています。もう訳分からんです。

あの冥王が隣に座っています。

ましてや昨日までただのおじさんだと思って話してたし…

……ｽｰｰｯ…皆さんお元気でやっていますでしょうか！？(震え声)