【d!】生徒会には自意識過剰な奴しかいねぇのかよ()【学パロ】

☆ ページ38

理事長side


1枚の紙を渡される。


そこには、『第二生徒会の設置許可証』と書いてあった。

一ノ瀬さんには、驚かされてばかりだ。


｢…第二生徒会｣

｢はい、組織の設置にあたり…私たちが要求するのは2つ。1つ目の所をお読み下さい。｣


『1つ目、第二生徒会の設置が確実なものとなったら、メンバーは一ノ瀬 Aの選抜メンバーにしてもらいたい』


読み終わり、一ノ瀬さんの方に視線をやれば説明を補足してくれる。

｢実は勧誘する人はもう決めているんです。それに、メンバーが決まった状態の方が混乱を免れる事が出来ると思いました｣



筋の通った説明に納得の意味を込めて頷く。2つ目の欄に目を移す。

…一ノ瀬 Aは、一種の天才と言ったところだろう。誰がこんなことを思いつくだろうか。



『2つ目、【権力】を《立法権》《行政権》《司法権》の三つに分ける。

第一生徒会の持つ権力は立法権。
第二生徒会の持つ権力は行政権。
理事会の持つ権力は司法権。

権力の偏りを解消する事を目的とする』



…本当に面白い考えを持っている。まるで国会じゃないか。


｢実際に国会でしているように、三権分立にする事で権力の偏りによる暴走を阻止することが出来るかと。


第一生徒会の主な活動は、
･校則の設立
･学校の予算の決定
･第二生徒会の決めた企画提案の承諾


第二生徒会の主な活動は、
･設立された校則の実行
･他校との交流の機会を設ける等の外交関係
･学校行事などの企画決定


理事会の主な活動は、
･校則違反を裁く
･生徒指導、生徒の管理
･処罰の内容の決定




と言ったところです｣





ここまで入念に決めていたとは…

確かにこれなら…この学校を変えられるかもしれない。



｢…レコンキスタの時間ですよ理事長先生、ぜひ第二生徒会の設置の許可をお願いします｣

｢…なるほどな。ここまで筋の通った話を拒否はできないな。許可しよう、第二生徒会の設置を｣

｢ありがとうございます…！｣

｢では、生徒会のメンバーが決まり次第全員でまたここに来てくれ……次の生徒総会で発表とする｣


いい返事をして、一ノ瀬さんは部屋を後にした。

まさかこんな日が来るとは思っていなかった。



レコンキスタ、なんてカッコつけた言い方も…初心に返ったように胸を高ぶらせた。





一ノ瀬 A……


キミに期待しよう。

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