83話 アサシンイチオシ ページ43
オスマンside
「いやや!絶対にアイツは俺の部隊に入れんねん!!」
「せやけど…女の子暗殺部隊に入れるってのは難しいんとちゃう?てか、そもそも採用になってない子の事頼まれてもなぁ…」
総統室でグルッペンとトントンと3人で軽く会議している時にゾムが現れて言い始めたのが最初やった。
「その子俺ら知らんし、またなんとも言えへんよ?」
俺がそういえば、ゾムがパーカーを被っていても分かるくらい頬を膨らませ、ムッとする。
「アイツな、俺に憧れた状態で士官学校に通い始めて、今年卒業やねん。学校での成績は優秀やしなんなら首席で卒業やで!?あの優秀な人材城に来させないのは頭おかしいで!?!」
いや、冷静になれよ、とトントンが宥めるもゾムの興奮は収まっていない。
グルッペンは珍しい仲間の姿に目を丸くさせている。トントンは反対派なのかな…
…でも俺は、間接的にとは言えゾムをここまで変えてしまう子が気になった。只者じゃないんやろうな。
「ん〜…ええと思うけどなぁ」
「オスマン!?」
「流石オスマン!分かっとるなぁお前!!」
せやろ?と笑ってみせる。グルッペンは先程とは打って変わってニヤリといつもの“楽しい”笑みを浮かべていた。
その笑みを見てトントンが絶望的なため息を着いていたのは見なかったことにする。
「してゾム、その少女の名をなんて言う?」
「A・フリージア」
紫髪の綺麗な顔した子やで。
そうニカッと笑うゾムを見て柄にもなく楽しそうやな、なんて思って。
そっか、紫のフリージアな…
随分とロマンチックな子やな、と思う。
紫のフリージアの花言葉は『憧れ』。
偶然とはいえ、凄いと思う。…もしかしたら、偶然じゃなかったりしてな。
「オスマンまで、悪い笑みしよる…」
「まぁまぁトントン、深く考え過ぎなんよ。俺のケーキ一口分けてあげるめう〜」
フォークをトントンの口もとまで持っていけばパクッと一口ケーキを食べた。少しだけ餌付けした気分。
「グルッペン、Aの事採用したら絶対俺の部隊に入れてくれよな!!」
「分かったから落ち着け」
A・フリージアちゃん、ねぇ……
どんな子か、はよ拝見したいわ。
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ポンコツ - めっちゃ面白くてどんどん読めました!マジ神作! (2021年5月15日 8時) (レス) id: 325f452e67 (このIDを非表示/違反報告)
隻狼姫(プロフ) - えっ、おすすめに出てきたから見てみたら面白くて一気読みしてたんですけど、まさかお気に入り登録してるtwst小説の作者さんだったとは…そりゃ面白いわけですわ… (2020年10月7日 21時) (レス) id: efc986c11a (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - 次回が最終回…だと…!?うああああ……待ちきれないぃぃい…。むっちゃ楽しみです!! (2020年9月26日 0時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
kiito - あぁー最終章に突入してしまった〜!嬉しいけど寂しい(´;ω;`) (2020年9月21日 22時) (レス) id: 840ffe907d (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃ(プロフ) - レティまさか、、、味噌汁に*を、、!?だから夢主は*に関する本を教授のいる図書室から借りてキッチンで*を作ってから飲んで耐性を付けたんですか!!?(*←のところ合ってるか分かんない、、) (2020年9月16日 20時) (レス) id: c3d604437a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:彼岸桜+α | 作者ホームページ:http://uranai
作成日時:2020年6月6日 9時