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53話 真聖女の使命 ページ11

「…っ……!お、おはよう…2人とも目ぇ覚めたん?」

ふっと笑い、そんな事を言われる。後ろからチーノが「俺も起きましたー!」とかなり大きな声で言っている。


「…同時に目覚めるなんて……何か…二人とも死んだように眠るから起きるかどうか不安だったんだよ?」

雑面をひらりと捲り、笑いかけられた。珍しい、なんて思いつつ頭の中は状況整理のための情報を欲していた。


「…しんぺいさん、私達倒れたのはいつなんですか…?」


5日前だよ、と言われ正直驚く。やはりあの空間とは時間の流れが違かったか。

「なにか、寝ている間に変化は…?」


一瞬、声を詰まらせたしんぺいさん…何があったの…


少し言いずらそうに、ちらっとチーノを見て言った。




「…チーノ君が、a国のスパイなんじゃないかって、幹部たちに疑われてる」

…あーくそ、嵌められたか。



「…先輩、どうしますか?」

「どうするも何も、 今動かないでいつ動くの。しんぺいさん、何があっても幹部を医務室に入れないで。チーノがスパイじゃない事は私と総統閣下が保証します」


分かった、と深く頷いたしんぺいさんを見て、医務室のダクトへと飛び込んで総統室へと向かった。


「グルッペン様、頭上から失礼してもよろしいでしょうか」

「…A……?ああ」


許可を頂き総統室の床へ足をつける。


「ご迷惑お掛けしました、無事に私もチーノも目覚めました」

「何があったのか話せ」


寝ていた時の出来事から、初代聖女様からの話全てを隠さずに話せば眉間に皺を寄せ、黙って何か考えているようだった。

「…聞いたかもしれないが、チーノがスパイだという噂が広まっている。レティの言葉もあり城の者の殆どはその噂を信じ込んでいるだろう……A、今この時がこの国のターニングポイントだ」



お前ならどうする、と問いかけられる。深紅よりも深い赤に見つめられゆっくりと息を吸う。

私の行動で、この国の終末が変わるかもしれない。


私にできることはなんだ?

答えにはもう辿り着いているはずだ…逃げんなよ、その答えから。





「…総統閣下、ロン・ディスペアの処分のご命令を」

「…暗殺部隊副隊長、A・フリージア。……遠距離部隊隊員、ロン・ディスペアの抹殺を命ずる」

「ハイル・グルッペン」



急げ、時間が無い…!

54話 開戦→←52話 初代聖女様



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ポンコツ - めっちゃ面白くてどんどん読めました!マジ神作! (2021年5月15日 8時) (レス) id: 325f452e67 (このIDを非表示/違反報告)
隻狼姫(プロフ) - えっ、おすすめに出てきたから見てみたら面白くて一気読みしてたんですけど、まさかお気に入り登録してるtwst小説の作者さんだったとは…そりゃ面白いわけですわ… (2020年10月7日 21時) (レス) id: efc986c11a (このIDを非表示/違反報告)
暁郗 - 次回が最終回…だと…!?うああああ……待ちきれないぃぃい…。むっちゃ楽しみです!! (2020年9月26日 0時) (レス) id: 14cb33816d (このIDを非表示/違反報告)
kiito - あぁー最終章に突入してしまった〜!嬉しいけど寂しい(´;ω;`) (2020年9月21日 22時) (レス) id: 840ffe907d (このIDを非表示/違反報告)
ぽんちゃ(プロフ) - レティまさか、、、味噌汁に*を、、!?だから夢主は*に関する本を教授のいる図書室から借りてキッチンで*を作ってから飲んで耐性を付けたんですか!!?(*←のところ合ってるか分かんない、、) (2020年9月16日 20時) (レス) id: c3d604437a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:彼岸桜+α | 作者ホームページ:http://uranai  
作成日時:2020年6月6日 9時

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