ユトリがあってよろしい【♀○🫖】 ページ7
振り返れば、彼との出会いは凄かった。
「オレは蘇枋隼飛」
お隣さんだからよろしくね、とニッコリしながら言う彼。
中3の新学期。席が隣になった。
彼は躊躇いもなく私に話しかけてきた。
「そっちは?」
『兎耳山A。よろしく蘇枋。』
「よろしく」
私は安堵した。
これでボッチ回避できる!
「そのキーホルダー綺麗だね」
『あ、これ、私の手作りなの』
「へー!器用なんだね」
彼が指を指したのは、私の筆箱についた風鈴のキーホルダー。私は一時期レジン工作にハマった。何個も作って、友達にあげたり、飾ったりした。これもその1つだ。
「なんで風鈴なの?」
『うーん…綺麗かなって』
風鈴はレジンの透明さを活かした良いアイデアだと思い、その一心で作った。何度も失敗をしたけど、なかなか良い感じだ。
「オレはそういう細かいものは作れないかな」
『私も失敗しまくったんだよ?』
「じゃあ失敗したのってまだあるの?」
『失敗したの…多分あると思うけど』
何で?、と訊こうとして蘇枋君の方を見たら小悪魔のように口角を上げてこう言ってきた。
「オレにくれない?」
『え…?』
脳がフリーズしたように、世界が止まったように、私は混乱した。何で欲しいの?失敗したって言ってるのに?
『良いけど…』
「じゃあ明日持ってきてね!」
今日1番の笑顔で言われるから、思わず、うん、と言ってしまった。
______To be continue
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作者名:おととめぐ | 作成日時:2024年5月5日 3時