ご機嫌取りのつもりが……(ルチアーノ) ページ11
アリーナから帰り、Aが珍しくリビングで時間を過ごしていた。だが、その様子は紛れもなく｢不機嫌｣と呼ぶにふさわしいものだ。
｢なんでA、あんな怖い雰囲気出してんだ？｣
｢獲物が見つからなかったのよ。それに、今日は全敗してるもの。久々に出してもらったって大喜びしていたのに……ちょっと同情しちゃうわぁ……｣
いつでもAと共に抜けている二人でも、流石に近寄れないほどらしい。死神である13とポロロッチョはふざけた会話をしていたが。
｢なぁんだよ、それなら俺が相手するってのによー｣
｢ワタクシもそう思ったんだけど……スルーされちゃったのよ……新しい子が犠牲にならないといけないわね……｣
私はと言うと、その噂の本人から少し遠くでコーヒーを飲んでいた。だが、それが運の尽きだったようだ。
｢……お！ルチアーノ！ちょうどいいトコにいんじゃねえか！｣
……13に目をつけられた。会話をしていた二人は、ドカドカとこちらに歩み寄ってくる。
｢私に何か用か？｣
｢そうそう！ちょーっとな……なぁ、色々溜まってんだろ？男だもんなぁ？｣
話が読めたぞ。たしかに私も男だ。だがしかし、そんなものに負ける程、私の愛は浅くない。
｢……生憎だが、私は妻以外は愛さないと｣
｢愛さなくていいわよ！あの子のはけ口になってちょうだい！！あのままだと、子供達が震えちゃうでしょ？｣
他の者達の話題が出されてきた。そうなると、確かに……あの様子を放っておくわけにはいくまい。引き合いに出されたものに、ため息をひとつ吐いた。
｢……わかった。だが、今回だけだ｣
｢ふふっ、そうかしらね？そうやってあの子にハマる人、結構いるのよ｣
ポロロッチョの発言を無視し、私は席を立った。キッチンに向かった途端、二人は不思議そうな顔をしていたが、私は動揺はしない。
｢何かあったのか。話なら聞いてやろう｣
｢……ルチアーノ？｣
テーブルにホットミルクを置いた、その時。止まらなかった貧乏揺すりが、ピタリと止まる。だが、本来は上目遣いになる目はギラつき、睨むのと大差なくなっている。
｢何の用？慰めようってんの？｣
｢不機嫌なのはわかる。だが、過ぎたことは戻ってこない｣
｢ふーん、それもそうだよね｣
足を組み、手を肩ほどに上げ、首を振るA。だが、そのあと、ホットミルクを一気に煽り、口元を乱暴に拭った。そして、こちらに身を乗り出した。
｢だったらさぁ、あんたが鬱憤、晴らしてよ。今夜、空けといて｣
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jazz(プロフ) - デラックスお餅さん» 純粋な感想ありがとうございます！何かネタが降ってきたら書けるんですがね……（笑）「コメント アリガトウゴザイマス。コレカラモ ヨロシクオネガイ シマス」 (2019年1月26日 22時) (
レス) id: 915e79c273 (このIDを非表示/違反報告)
デラックスお餅 - 面白い！次回に期待... (2019年1月26日 20時) (レス) id: 38e0588fa2 (このIDを非表示/違反報告)
jazz(プロフ) - まっちゃむーしゅさん» ありがとうございます！13は絶対お酒好きだろと思いましてつい← ｢コメント アリガトウ ゴザイマス。アノ二人 ニハ テヲ ヤイテ イマスガ……イワレタ 本人達ハ トテモ喜ンデ イマスヨ｣ (2018年12月22日 20時) (レス) id: 915e79c273 (このIDを非表示/違反報告)
まっちゃむーしゅ(プロフ) - お酒で直ぐにつられるサティとビッチちゃんがかわええ (2018年12月22日 20時) (レス) id: ea9a3f21f7 (このIDを非表示/違反報告)
jazz(プロフ) - ゲスミンさん» ｢ワタシニ コウイヲ ムケラレマシタカ？ムダガ スキナ ニンゲンラシイ コウドウ デスネ。コレカラモ カンサツ ヲ ツヅケテイキマス｣ご愛読、またご感想、ありがとうございます。 (2018年12月10日 12時) (レス) id: 915e79c273 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：jazz | 作成日時：2018年11月30日 19時
