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魔王(仮)様の舞台裏 ページ26

よ。俺は、一樹っつうもんだ。帰宅部のどこにでもいる男子高校生だ。


突然だが、俺の彼女を紹介しようと思う。

Aっつって、一つ下の演劇部の後輩。

なんていうか、こいつは所謂演技バカってやつだな。

「お〜い!一樹〜!」

お、噂をすればなんとやら。

台本を持った彼女が、あっちから走ってきた。

「あ〜?なんだ?」

「役取れたよ〜!」

ああ、忘れてたな。こいつは少し変わってんだ。

「希望通ったか〜?」

なんてったって、こいつがやりたい役が・・・・・・

「うん!ちゃんと、とれたよ!魔王役!」

この発言の通り、魔王とか、ラスボス級の大悪党なんだからな。

「よかったな〜。」

「うん!・・・・・・てなわけで・・・・・・」

あ、来る。

「一樹、勇者やって?」

そうやって、台本を押し付けられる。

「また、練習か?」

「そ!主役ができるんだよ?いいじゃん!」

教室で、こいつの駄弁りを聞きながらのこのやりとりも、慣れてきたな。

「無理だ。俺はそういうの苦手なんだよ。」

「え〜・・・・・・やってよ!付き合って〜!」

体を揺さぶってくんじゃねえ。

「わかった、わかった。・・・・・・ったく・・・・・・下手だぞ?」

そう言ってやると、パアっとまわりに花が咲いていそうなほどの笑顔をみせる。

「んじゃ、いくよ。」

スゥっと息を吸うと、Aの雰囲気がガラリと変わる。

「よく来たな、勇者よ!だが、私の前ではお前の力なぞ、無意味!!大人しくくたばるが良い!!」

「ふざけるな!色んな人を、関係のない人を傷つけて、なにが楽しい!」

・・・・・・結構、ノリノリにやってしまう自分もいるのが、悔しい。

というか、こいつの作り出す空気に呑まれて、いつの間にか勇者になったような気分にされる。

なんていうか、威圧感?迫力?がすげぇ。軽く恐怖すら感じる。

練習であったって、勇者やらされてなかったら、跪いて服従したほうがいいような気持ちになってくる。

「はあ!」

「フッ。その程度ではなかろう!」

戦いのシーンであっても、余裕があるように見せているのか、臨場感?だっけ?が出てくる。

本当に、こいつと生死を賭けた勝負をしているかの様に感じる。

衣装はまだ出来ていないらしいが、衣装のマントが翻るような気もしてくる。

#→←わあ・・・・・・



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SARINA(プロフ) - 磯部里菜さん» ごめんなさい。文字数の関係で、直すことは困難でした。ですが、以後、気を付けます。 (2014年12月28日 12時) (レス) id: 0ba63ab5cf (このIDを非表示/違反報告)
SARINA(プロフ) - 磯部里菜さん» ごめんなさい。趣味を始めたばかりで・・・・・・わからないところもあるんです。教えていただきありがとうございます。 (2014年12月28日 11時) (レス) id: 0ba63ab5cf (このIDを非表示/違反報告)
磯部里菜(プロフ) - 文章のルールは、鉤括弧の前に句点を入れない、……(三点リーダー)は偶数個点が並ぶようにする、といったものがあります。理解してから書いてください。 (2014年12月28日 11時) (レス) id: 4e08e530c9 (このIDを非表示/違反報告)
SARINA(プロフ) - シノ。さん» そうなんですか!?ありがとうございます。 (2014年12月28日 10時) (レス) id: 0ba63ab5cf (このIDを非表示/違反報告)
シノ。(プロフ) - ・・・を…にしてみてはどうでしょう? 文字数が違ってきますよ? (2014年12月28日 10時) (レス) id: abf705269c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:jazz | 作成日時:2014年7月24日 19時

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