ねえ、ヌナ / woozi

.14 ページ16

.


傍から見れば順調なカップルに見える

実際そう思ってる奴も少なくはないはず

でも、俺にはそうは見えなかった。
ヌナもヒョンも最近はずっと暗くて無理に笑ってるような気がした

ヒョンに忠告されたばかりだから下手に動くのは良くないと思ったけど、仮にも好きな相手の元気の無い姿をいつまでも見るのは苦しくて声をかけた

ヒョンがすぐそばにいてこちらを見ているのはわかっているけど、我慢できなかったんだ


WZ「ヌナ、大丈夫ですか」

「ん...?ああ、ウジや。大丈夫って何が?」

WZ「最近元気ないように見えたんで...何かあったのかと思って」

「ふふ、優しいね。大丈夫だよ、何も無いから」


今までの暗さが嘘のように明るく柔らかく笑ったヌナに素直にときめく

ヌナは大丈夫と言ったけどふたりの間に何かがあったのは一目瞭然で、ヒョンを助けるみたいで癪に障るがヌナが困ってるのは嫌だし...

そう思っていたら勝手に口が開いていた


WZ「ヒョンと何かあっただろ、ヌナ」

「...そんな事ないってば、ウジは気にしないで」

WZ「嘘だ、話してくれるまでこの手離さないから」


半ば無理矢理掴んだ手をぎゅっと握るとヌナは困った様に目を泳がせた

最初は抵抗していたのにだんだん諦めてきて最後には'じゃあ、練習終わったらでいい?'って聞かれたので頷いた

この時の俺はヌナから聞いた言葉に頭を殴られたような衝撃を受ける事になるとは微塵も思っていなかった


.

.15→←.13

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す