今日から守護神になります！【野坂悠馬】 (ページ39)

今日:11 hit、昨日:9 hit、合計:31,276 hit

38話・大好きページ39

真っ白な世界で私は瞼を開けた。

ここはどこ？

まだ病院ではない。

『……！』

声にならないほど、驚いている。

目の前に、野坂くんが居るのだから……。

ゆっくりと、彼の瞼が開く。

野坂「……あれ……。」

私は、咄嗟に振り返った。

今、彼に会わす顔などない。

野坂「君に、重い荷物を負わせていたんだね……。」

『え……?』

違う。

違う！

『違う！重い荷物を負わせてのは私の方だよ!!使えない守護神でごめんなさい！泣き虫な守護神でごめんなさい！弱い守護神でごめんなさい！こんな私でごめん……?!』

私は今、野坂くんの腕の中にいる。

野坂「違う。君は、使えない守護神じゃない。君は、僕の…

勝利の女神だから……。」

私の何かが砕けたよくで、涙が溢れてくる。

『……うっ……。』

寂しい、別れたくない。

だけど……。

『私は、戻るね。多分記憶は消えちゃうかもしれない。それども、ロシア戦見るから。応援するから。絶対勝ちなさいよね。』

野坂「ふっ、何で上から目線なの?」

『べ、別にいいじゃん……。』

そして、薄くなっていく視界と体。

『最後に、野坂くんと会えてよかった。大好き、ずっと好き。』

野坂「っ!何だ、最初から……。」

彼が言うことが分かった気がして、私も何だとなる。

＿＿＿両想いだったんだ。

その言葉が二人の声で重なると、私はまた真っ白な世界へとのみこまれた。

野坂「まだ、君に大切な事を言わなければなかったんだけどな……。」

私が消えた世界で、ポツリと呟いたのである。