今日から守護神になります！【野坂悠馬】 (ページ19)

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18話・思い出は遠くページ19

『私は、病気を持っています。幼い頃は、免疫力もなく入院しては、また入院するのくり返しでした。そこで一緒の病室だった子が病気なのも関わらず、色々と私を守ってくれました。
その子は、お礼を言う前に退院してました。そのまま、記憶の中だけその存在が残り、どんな感じだったかも覚えてないなか、私は彼とまた会える事を待っているんです。
野坂くんは、まるでその子のように、守ってくれて、悪いな……って思ってるんです……。』

野坂「守られててもいいんじゃない？僕は、それでも構わないよ。」

『本当に、優しいんですね。』

野坂「で、観光するんでしょ?」

『そうだ！観光っ!!』

私が飛びたそうとすると、止められた。

野坂「迷子になるから、僕と行動。絶対。」

『了解ですっ!』

すると、顔面にスプレーをかけられた。

『は、鼻がツーンっとする……。』

少し涙目になっていた。
野坂くんは、クスッと笑っていた。

『そ、それより観光行きましょう!美味しい物いっぱい食べるのです!』

そう、私の目的は食べ物だった。

『美味しい物が私を呼んでる!さぁ、行きましょう!!』

私は無意識にか、野坂くんの手を掴んでいた。
そんな彼の手は、温かかった。

『ここは、きっと天国だ……。』

食べ物を前にして、言っている。
ただの変なやつである。

近くで野坂くんと西蔭さんが食べ物を買ってるのが見えた。
よく買うな……。

『うん……!!おお、美味しいっ!』

ロシアに来て正解だった。
そうだ、暇あれば自分を見に行こう。

きっと今頃寝てるんだろうなー。

野坂「生きてる?」

『!?ビックリした……。』

野坂「どう？美味しい?」

『美味しいレベルじゃないですよ、めちゃくちゃ美味しいですよ!』

野坂「君は、食べ物の事となると輝いた目をするね。」

『そうですかー？』

野坂「思い出の彼と出会ったらどういう反応示すか、楽しみだ。」

『多分、紹介してないと思います。』

そんな他愛もない話がずっと続けばいいなと思うのだった。