余命半年天才アイドル、マネージャーやります【ハイキュー】

怖い ページ23

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母「Aはずっと芸能界にいたから学校にほとんど行っていなくて、テストとか特別授業を受けていたわ。…だから、友達なんてできたことはなかった…アイドルを辞めろと言ったのは私なの」



夜「え？」



母「高校に行って欲しくてね。…少しでも信頼出来る友達を作って欲しかった。普通の生活をして欲しかった。あの子は仕事に縛られてきっと本当はやりたい事もやって来れなかったはずだから」



夜「…A……さんって、なんでアイドルに？」



母「私、社長なのよ」



「「「え」」」



母「周囲の期待の目が凄かった。…Aはそこらを歩くだけで声をかけられて、気づけばAの中でアイドルになる以外の選択肢が無くなっていた」



黒「……」



母「人の目を気にする子なの、あの子。だからアイドルになってからも周りの目や声に敏感で何かをされたり言われたら全力で直して変わっていく。アイドルの鏡みたいな子だった」



夜「俺も、ちっさい頃からAさんのこと見てました」



母「…アイドルの格好がね、好きだって。キラキラしてて大好きだって言ってくれた時があって…その時は私も嬉しかったわ。でも」



……え、なんで3人が



あ、お見舞い…？



母「Aを拒絶する者もいた」



『！』



昔の、話？



母「歌はね、ずっと上手かったのよ。ただ、ダンスが苦手で…そんなAの欠点に目をつけて文句を言い続ける奴もいた。急に現れた天才が怖かったんでしょうね」



【皐月Aはダンス下手くそ】



【見てて苦しい】




母「小さいAにあの重荷を背負わせるのが辛くて、辞めさせようとしたわ。でもAは…努力した。ひたすらに努力し続けた。そしていつしかAを悪く言った人達にも【天才】だと言わせた。




…もう、十分やってくれた。十分笑顔を届けてくれた。だから、どうか……Aをよろしくね。あの子を笑顔にしてあげて。あなた達と出会ってからあの子は何だか毎日楽しそうで…」



黒「俺たちも、Aさんといれてすげぇ楽しいです。任せてください」



『……』



お母さんに心配かけちゃってたのかな



…ごめんね



『…3人とも、来てくれたんだ！』



黒「！おぉ、元気か？」



『うん！』



母「…良いお友達ね」



『でしょ！自慢の友達で、仲間だよ！！』ニッ



ねぇ、お母さん



ありがとう、高校に行かせてくれて



でもね



幸せが積もっていくほど、死ぬのが怖くなっていくんだ

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