【HQ】うちの子、普通に笑いますけど。【白鳥沢】

おとうと。8 ページ8

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寝ぼけながら背中に抱きついたら、真っ正面からがいい、と言われた私はちょっと嬉しい。



太一が私を名前で呼ぶときは、甘えてるときっていうのをわたしは知ってるからだ


でも、正面からはさすがに恥ずかしいので





『ちょっとだけねっ』





ぎゅーっ




太一の前に回り込んで勢いよく抱きついて

パッと離した。


のは良かったものの、太一の腕が背中に回され、また抱きつく体制に戻ってしまった






『ちょ、太一、夕飯冷めちゃうよー』


「抱きついてきたの、姉ちゃんじゃん？」






顔を見なくてもわかる。太一はきっと今悪どい笑みを浮かべているはず




ピロンッ




運動部に勝てるはずもなく、されるがままにしていたら

携帯から音が鳴った






『あ、牛島くんからかな』






太一の肩がピクって動いたのは、気のせいにしておこう。




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