【HQ】うちの子、普通に笑いますけど。【白鳥沢】

おとうと。31 ページ31

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「わり、おくれた！」


「すみませんっ、忘れ物をしてしまって！！」




数分経つと、山形くんと五色くんは息を切らせてやってきた




「大丈夫だ。とりあえずバスに乗るぞ」




そんな牛島くんの言葉を合図に、バレー部は続々と乗車を始める





「A、お前酔ったりするタイプ？」


『んー、ちょっとね。でも薬あるし、お喋りしたり寝てたりすればへーきだよ』


「じゃあとりあえず、前の方の窓際に乗っとけよ？空けといてやるから」


『瀬見くんやさしいね珍しい、、』





いつも優しいだろ、とチョップされた私は

バスのトランクっぽいところに荷物を入れようとすると、その荷物を誰かに奪われる




「A先輩、俺が入れとくんで乗ってていいですよ」




何事かと後ろを向くと

白布くんがそんな言葉をかけてくれた




『あ、わざわざごめんね、、私、今マネージャーなのに、』




既に役に立ってない、、

そう思っていると天童くんがバスの窓から顔を覗かせた





「Aちゃん、マネージャーになったからって何でもかんでもやれって事じゃないんだヨ！」





”選手達のサポートってのが役目だけど、力仕事とかは、そもそも俺ら”男”の役目だからねェ〜、頼ってくれてオーケー！”




そう続けてくれる彼に、無意識に肩の力が抜けた





『ちょっと、気張りすぎてたかも、、』





ポンッ、と肩に乗せられた手に思わず肩がはねる






「もうすぐ出発だってさ？はやく乗ろ。姉ちゃん俺の隣な」


『、、うん、わたしが酔わないようちゃんと相手してね！』






当たり前、と言われて背中を押された私の顔は

きっと緩んでると思う





ぶっちゃけ、合宿期間だけとはいえ

マネージャーになったからには強豪バレー部の足手まといになるのは避けたいって思って

すっごく緊張してた




でも今は


私らしくやればいいかなっ


って思えてて。




サトリさんさすが。

こんな私の心を読み取ってくれるなんてスゴイです、、



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