【HQ】うちの子、普通に笑いますけど。【白鳥沢】

おとうと。30 ページ30

,

合宿当日



『おはよ〜』


「おはよ、A、川西」


「おはよーございます、瀬見さん」





バスの出発時刻は朝4時半

合宿所には10時ごろに着く予定


今は20分前なのだけれど、メンツはまだ揃っていないようで。





『山形くんと五色くんがまだなんだね』


「2人とも寝坊じゃないといいけどな」





みんなの顔を見渡しながらいうと、大平くんは心配そうに頰をかいた






「そのことなら、山形からはあと3分で着くと連絡が来た」



「五色も、そろそろくると思いますよ。」



「なら一安心だねぇ〜」



「はい。なんかサポーター忘れたからって、10分前には必ず着くとかなんとか言ってましたよ」





牛島くんに続いて、白布くんの話を聞いて安心する皆



日の光がにわかにしか見えないこの時間は

真夏だというのに少し肌寒い


少し腕をさすっていると、上からパサッと上着らしきものがかけられた





「姉ちゃん、ちょっと寒いっしょ？ジャージ貸してあげるから着てて」



『え、よくわかったね！ありがとう太一』



「ん」





自分の腰に巻いていたジャージをかけてくれたらしい。



お礼を言うと少しはにかんだ太一



ちょっとカッコよく見えたのは


私だけの秘密。





,

おとうと。31→←おとうと。29

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す