約束は今も〈２〉 (ページ10)

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その夜、夢を見た。

ひとりじゃない、ずっと一緒、約束。

何度も見たこの夢。

今また繰り返すということは何かを思い出し始めている。

理由は分からないけれど、そんな気がした。

ー

合宿が終わってからあっという間に時は経ち、インターハイ初戦当日。

私は茜、芽衣とともに会場のある広島に来ていた。芽衣の親戚が広島に住んでいるらしく、泊まっても良いと言ってくれたのだ。

最初は行くのをためらった。

流川くんを見ると、また何かを思い出しそうで、思い出すのが怖くて。

でも、私と流川くんの間には忘れてしまった大事な何かがある気がしていた。もしそうなら知らなくてはいけない。

親戚と過ごすという芽衣とは別れて、茜と会場に向かう。

初戦の相手は大阪の豊玉高校。Aランクとされている豊玉に対して湘北はC。でも、そんなの関係ない。

湘北は絶対に勝つ、そう信じている。