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『あった〜〜』




教室の机を探すとやはり思った通り、鍵が見つかった。ホッと一安心して、帰ろうと廊下を歩く。





来る時は必死で何も感じなかったが、よくよく考えてみたらここは夜の校舎。廊下は真っ暗で雨が地面に打ち付ける音だけが響いている。その雰囲気が急に怖くなって、走り出そうとしたその時だった。



角から突然大きな影が現れた。




『きゃぁぁぁぁ!!!』





思わず叫び声をあげその場にしゃがみこむ。




ごめんなさいごめんなさいお願い助けて…!




それが何なのかも分からないまま頭の中で繰り返し謝っていると、廊下の明かりがついた。




顔を上げるとそこにいたのは、顔中傷だらけの男。




『ひぃっ!!って、えっ、流川くん!?』





流川「A…!」





そこにいたのは、傷だらけの流川くんだった。




流川「なんでこんな時間に」




『…あ、鍵もって帰るの忘れちゃって…取りに来たの』





流川くんに叫ぶのはこれで2回目。

またやってしまった。なぜ彼はいつも突然現れるのか。でもよかった、幽霊じゃなくて。




安心して冷静になると、思い浮かぶのは昼間の芽衣の言葉。


"流川くんが、トクベツだからよ"


流川くん本人を目の前にしたら急に恥ずかしくなって、顔を見れなくなった。早くこの場から離れたい。




『顔の怪我、帰ったらちゃんと手当してね!じゃあまた!』




早口で言って横を通り過ぎようとした時、流川くんの手が私の腕を掴んだ。




流川「送ってく」



『え…いや、だいじょう…』



流川「送ってく」




離さないとでも言うように、腕を掴む手が強くなる。まっすぐ目を見て言われると、断ることも出来なくて。




『…ありがとう』




2人並んで歩き出した。

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設定タグ:スラムダンク , 流川楓   
作品ジャンル:恋愛
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星 たるふ(プロフ) - 早桃さん» そう言って頂けると本当に嬉しいです。ありがとうございます!なんとか最後まで頑張ってみようと思います…! (2023年2月12日 23時) (レス) id: 695404ddf3 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - めちゃ面白い!好きです!!これからも無理せず更新頑張って下さい!応援してますぅぅぅ!次の更新楽しみ! (2023年2月12日 12時) (レス) @page32 id: ac42bf1e6a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:星 たるふ | 作成日時:2023年1月1日 12時

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