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晴子「Aちゃん!」
廊下を歩いていると後ろから呼び止められた。
この子はたしか...
『あっ晴子ちゃん』
晴子「体調戻ったのね、良かったわ」
『晴子ちゃん知ってたの?』
晴子「えぇ、あの時私もいたのよ。
あの時は気が動転していたし、大勢の人がいて全く気が付かなかった。
晴子「もうAちゃん突然倒れるからビックリしたわ、それに流川くんも。彩子さんが動くなって言ったのに聞かないで、結局あんな…」
『そうだったんだ...』
晴子「でも2人とも元気そうで良かった」
『うん、ありがと』
2人とも、ということは流川くんも問題ないみたいだ。会いにはいけないけど、本当に大丈夫だったのか心配していたから少し安心した。
晴子「あのさ、Aちゃん。ずっと気になってたんだけど...」
突然声を落として、周りを気にするように私の耳元に顔を近づける。
晴子「その、流川くんとは、どういう関係なの?」
『えっ!?』
全く予想していなかった質問に思わず声が出てしまった。晴子ちゃんは慌ててシーッと人差し指を口元に当てている。
『ごっごめんビックリして、でもどうして』
晴子「実は、陵南との練習試合の後ふたりが話してるの見ちゃって…流川くんが誰かと話してるのあまり見たことないから、何か特別な関係なのかなーって」
『特別な関係なんて...友達だよ!小学校の時の同級生、それだけ!』
晴子「本当に?」
『本当に!』
晴子「…そっか、そうだったのね!ごめんなさい変な事聞いて!」
私の言葉でさっきまでの不安そうな顔が晴れて、嬉しそうに笑っている。
そんな晴子ちゃんをみて私は、なんだかモヤモヤするような。
これは一体…
『晴子ちゃんは、流川くんのこと…』
晴子「え?」
桜木「は!ハルコさ〜ん!!」
晴子「あっ桜木くん!」
私の言葉は晴子ちゃん目当てにやってきた桜木くんによって遮られた。
晴子「今なにか言おうとしなかった?」
『ううん、なんでもないよ!』
私は今何を聞こうとしたのか、無意識に口から出た言葉を慌てて飲み込んだ。
晴子ちゃんが流川くんをどう思ってようが関係ないはずなのに。
これではまるで私が流川くんを…
いやまさか、ないない。
この間の事で少し気になってしまっただけ。
時間が経てばなくなる、はず。
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星 たるふ(プロフ) - 早桃さん» そう言って頂けると本当に嬉しいです。ありがとうございます!なんとか最後まで頑張ってみようと思います…! (2023年2月12日 23時) (レス) id: 695404ddf3 (このIDを非表示/違反報告)
早桃 - めちゃ面白い!好きです!!これからも無理せず更新頑張って下さい!応援してますぅぅぅ!次の更新楽しみ! (2023年2月12日 12時) (レス) @page32 id: ac42bf1e6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:星 たるふ | 作成日時:2023年1月1日 12時