約束は今も

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とある日曜日。




『はぁ……はぁ……きっつ……』




日課にしていた朝のランニング。日本に戻ってからは1度もしていなかった。


周辺のことを知るためにも久しぶりに走ってみたが、完全に体がなまってしまっている。家を出て5分でウォーキングに切り替えた。









ﾀﾞﾑ…ﾀﾞﾑ…





どこまで来ただろうか。聞き馴染みのある音につられるように歩いていると、バスケットコートが見えてきた。


中にはひとり。見覚えのある背中に近づいてみる。






『彰くん？』




彰｢Aちゃん！｣






声をかけると、練習の手を止めて走ってきてくれた。






彰｢外で会うの初めてだよね！どうしたの？｣





『何となく歩いてたらここにたどり着いたんです。彰くんはよくここで練習してるんですか？』





彰｢いや、今日初めて。たまたまここに来た日にちょうどAちゃんと会うなんて、奇跡｣





『たしかに、すごい偶然ですね』





茜が「あいつはオフの日は釣り、たいして釣れないくせにずっと釣り」なんて言っていたけれど、ちゃんと自主練習もしているじゃないか。そんな事を考えていると、彰くんがあっと何かを思いついたように声を上げた。






彰｢せっかくだし、一緒にやらない？｣




『いやいや！私相手とか出来ないです！』




彰｢だいじょーぶ、1人じゃ寂しいし、ね？｣





どうぞ、とボール避けのフェンスを開けてくれる。


彰くんに笑顔でお願いされるとなぜか断れなくて、渋々コートに足を踏み入れた。

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