顔が良いのは色々とズルい！！【スタマイ】

28話 ページ38

愛「実は、裏垢の方で初恋についての会話があったんだけど、会話相手の初恋の人の容姿が、綺麗な赤髪とアクアグレーと紫檀色のグラデーションになっている朝焼けのような眼を持った子って言ってたの。これってさ、Aの容姿と完全に一致するじゃん？しかも、Aがカラコンをして色を誤魔化す様になったのって、誘拐事件後だから……」

「確かに、本来の色を知っている人は限られてるものね。ねぇ、その相手って探れる？」

愛「探ったけど無理だった。このアプリしか使ってなくて、他のメールや電話の履歴は一切無し。なんか、このアカウントを見るだけの携帯って感じ……あっ、でもこの2人は顔見知りみたいだよ！また明日ってやり取りがあったから！！」

「つまり、大学の同級生の可能性が高いって事か……これは翔太に聞くしかないわね。闇金関係はケンちゃんか〜ねぇ、ここ数ヶ月で白のスーツに襟や袖口に黒や金の刺繍をした人達を見かけなかった？」

愛「見たよ！すっごくオシャレなスーツで毎回どこのブランドだろ？って思ってたんだ。」

「それ、警察には？」

愛「言ってない……特に怪しい様子も無かったし、この辺に引っ越して来た人かと思ったから……」

「そう、ありがとう。愛のお陰でいい報告が出来そうよ。」

愛の話と、こっちが持っている情報を照らし合わせていくと、やはり裏関係の情報はかなり少なかった。だけど、繋がりは見えてきた。

愛「A、本当に気をつけてね。私はもう傷つく所見たくないから……」

「うん、気をつけるよ。だから泣きそうな顔をしないで。ね？」

愛「約束だよ？」

「うん、約束。」

出来ない約束はしない主義だが、こればかりは仕方ない。
だって、この子の泣きそうな顔は二度と見たくないから。

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