顔が良いのは色々とズルい！！【スタマイ】

番外編 キスの日 ページ28

「へー、5月23日ってキスの日なんだ〜」

先程、話題にあがった○○の日。ポッキーの日や猫の日の他にも色々あるらしく、気になって調べていたのだ。

夏樹「蒼生さんの誕生日がキスの日……」

この手の話題には兄さんも司さんもあまり参加しない。だから、秀介さんと夏樹さんと話しているのだが、その秀介さんは蒼生さんと捜査中だ。

「なんか、変な感じがしますよね。せっかくの誕生日ですし、鱚でもプレゼントしますか？」

夏樹「キスだけに？」

「はい、鱚だけに。」

服部「ほーん。なら、Aは俺の誕生日には何をプレゼントしてくれるの？」

「有給休暇？」

服部「いや、それは元から俺のだから。」

「印鑑？」

服部「既に持ってる。」

「ライター？」

服部「俺、喫煙者。」

「マトリさん？」

服部「自力で手に入れる。」

「私の結婚式の招待状？」

服部「俺が認めるとでも？」

夏樹「アハハ〜流石、耀さん。Aに関することは厳しいですね。」

司「それだけ大事だって事でしょう。それよりも、蒼生へのプレゼントを決めなくて良いんですか？早くしないと戻ってきますよ。」

「それなら、もう決めましたよ。近くに釣りのできる居酒屋があるので、そこで鱚料理をプレゼントします。」

夏樹「鱚から離れようよ……」

「まあ、それはフェイクで、こっちの時計が本当のプレゼントなんですけどね〜」

私は、鞄から『最高峰の実用時計』と言われるブランドの腕時計の袋を取り出した。キャリア組の給料を舐めてもらっては困る。

夏樹「それ、蒼生さん受け取ります？」

「受け取らせます。」

夏樹「流石、A？」

「ありがとうございます。」


その夜。無理やり腕時計を受け取らされた一匹狼の姿があったとか。

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