【d！】バラ科アレルギーは薔薇が好き (ページ19)

今日:2 hit、昨日:0 hit、合計:5,151 hit

past ページ19

紫乃「何で新入生の入学式に出ないといけないの〜…」

出るとしても普通3年生じゃないかなぁ〜

入学式の日、僕は不満を抱きながらものんびに過ごしていた

校門の近くや校庭など、色んなところに桜が咲いていた

僕は友達に会っては少し話して別れる、ということを繰り返していた

紫乃「暇だなぁ…」

そろそろ友達と話すのも飽きてきて、校門から少し離れているとこに歩いていった

確か〜…裏庭の近くだったかなぁ〜…

裏庭には沢山の桜の木が植えられていて、桜のカーペットが出来ていた

その時、見つけたの

桜の中に咲き誇る、一輪の薔薇

あ〜、本当は薔薇じゃないんだけどね〜？

その時の僕には〜、薔薇に見えてたの〜

みぃには見たものを魅了する力があるからね〜

紫乃「…みぃ…？」

その薔薇はみぃだった

春風に髪をなびかせて、桜の花弁を眺めていた

その姿はとても様になっていて、儚かった

みぃに声をかけようとした時、他にみぃを眺めている人がいることに気づいた

2人の男子生徒は、ネクタイの色が赤色だった

この中学校は、ネクタイやリボンの色で学年が分けられる

青が3年、緑が2年、赤が1年

この2人は1年なんだろうなぁ〜…って、直感でわかったの

みぃに近づいていく茶髪の生徒…いや、ショピちゃん

もう1人はもう分かるね？チノちゃんだよ

ショピちゃんに話しかけられたのを見て、僕は校門の方に戻って行ったの

みぃがようやくまともな恋ができるかも、そう思って

まぁ残念ながら、その思いは崩れ落ちたんだけど