【マギ短編集】『君を/貴方を/お前を愛してる』

いい匂いがする(アラジン) ページ19

アラジンside


暇だなぁ

ヤムお姉さんは研究してるし、アリババ君はどっか行っちやったし……



「よし、町に行ってみよう！」




「アラジン君！

こんにちは」



後ろを振り向くと、長い髪をなびかせたAちゃんがいた


いつもは三つ編みにしてるけど、今日は下ろしてるんだ……


「こ、こんにちは

今日はなんだかいつもと違うね」


「ああ、髪留め無くしちゃって……

新しい髪留めを買いに来たの


アラジン君はお散歩？」



にこりと僕に微笑みかけるAちゃん


「うん、そうなんだ

良かったら一緒に行ってもいいかな？」



Aちゃんは嬉しそうに目をキラキラさせてもちろん！と、返事をしてくれた



今日は心地いい風が吹いていて、なんか……



すっっごく、いい匂いがする



「や、やっぱり……いつもの髪型の方がいいね

あ！


今も前のもすごく可愛いよ！」



でも、いつもの違うAちゃんを見ると心臓が煩くて……


髪の毛のいい匂いがさらに胸が熱くなって、苦しい



「えへへ、アラジン君に可愛いって言われると、とっても嬉しいな」




「Aちゃんって……


僕を苦しませる天才だね」



僕の呟きは聞こえてなかったのか、首を傾げているAちゃん


僕は赤い顔を誤魔化すように笑って彼女の手を引いて歩きだした

羨ましいよ(アリババ)→←承知しないから(練紅覇)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す