【終わりのセラフ短編集】『君を/貴方を/お前を愛してる』

覚悟はできてる？(ラクス・ウェルト) ページ49

私は彼が好き

彼も私を好きでいてくれる


でも………人間と吸血鬼との恋なんて、無理に決まってる


こんなの、最初から負けが決まっているゲームと同じ

そんなゲーム、する人なんていないでしょ？



「私、人間なのよ？

もう、貴方と一緒にはいられない


貴方にとっても、私にとっても……これが１番いい選択なの」



自分の感情を理性が押さえ込む


本当はもっと一緒にいたい

人間とか吸血鬼とか関係ないって言いたい

彼に触れたい

彼に触れられたい



そんな行き場のない感情が私の中で渦巻く


ラクスはさほど驚かなかった

いつか、こうなる事は分かっていたのだろう



「そうだね

確かに、こんな無謀な恋……叶うはずがない


覚悟はできてる？」


ラクスは歯を食いしばり、悲しみに染まった赤い瞳で私を見つめる


そんな顔、させたかったわけじゃない

もっと一緒にいたかった

笑いあっていたかった


「覚悟ができてないのは私じゃなくてラクスの方に見えるけど？


私、死ぬならラクスに殺されたい」



ラクスの牙が私の首筋に突き刺さる

勢いよく吸われている血

どんどん動かなくなっていく体




なんで、人間に生まれてきたんだろう

どうして彼は吸血鬼だったんだろう



意識がなくなるまで、そんな事を考えていた


次に生まれてくる時は、彼と同じがいい

彼と、また一緒にいたい


−−−−−−−−−−

いかがでしょうか!?

遅くなってすみません！

リクありがとうございました!!

彼女に恋をしている(柊深夜)→←彼女が好きだからだろうか……(鳴海真琴)

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