【終わりのセラフ短編集】『君を/貴方を/お前を愛してる』

この景色は悪くない(ラクス･ウェルト) ページ38

「ねー、膝枕してよ」


今はラクスの部屋でお互い読書をしている

ラクスは本から目を離し、私に近づく


ラクスの見ていた本を見ると、人間のことが書かれている本だった


「……いいよ

珍しいね、ラクスが人間の本を読むなんて」


ラクスが私の膝の上に頭をのせる

髪の毛が少しくすぐったいな


「………微妙

人間はやっぱ分かんないなぁ

あ、でも……


この景色は悪くない……」



そう言って私の頭を掴み、自分の顔に近づける

そして唇が重なった


「！な……ば………ばかぁ！」



ラクスは楽しそうに笑っているが、私は全然楽しくない！



「たまにはいいな……

今日は気分がいいから、甘えてもいいぜ？


いくらでも甘やかしてやるよ」



私の頬に手を添え、真っ赤な瞳に見つめられる

ラクスの瞳から見える私の顔は真っ赤だ




「じゃあ………いっぱい甘やかして？」

約束する(鳴海真琴)→←虐めたくなってきた(早乙女与一)

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す