【終わりのセラフ短編集】『君を/貴方を/お前を愛してる』

勘違いすんな……(君月士方) ページ12

「きっみづっきく〜ん！

はい、食べてみて♡」


私が差し出したクッキーを見て、またかと呆れた顔をした


「はぁ……

今度は何入れたんだよ……」

「失礼だね……私がいつも何かを入れてると思わないでね！


…………ま、入れてるけど」


そう、私は暇さえあればクッキーを作って君月君に食べてもらっている

そのクッキーの中に１つだけ変なものを入れている

この前は唐辛子、その前はコショウだ


「えへへ、それでも受け取ってくれるんだね！

君月君やっさし〜！」


そう言うと、赤い顔を隠すようにそっぽを向く君月君


「うるせぇ！

いつもお前がクッキー作ってくる時は腹が減ってる時なんだよ

お前のクッキーが好きとか、そんなんじゃねぇからな


勘違いすんな……」


顔を赤くして言われても説得力がないな……

袋を開けてクッキーを食べてくれている


「………っぐ！

…ゴホゴホ!!…………お前、ほんとやめろ…」


ちなみに今回入れたのはわさびだ


だって…………


好きな子には意地悪したくなるものでしょ？

僕をもっと頼って欲しいな……(早乙女与一)→←いただきます…(ラクス･ウェルト)

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