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『こちら1番隊副隊長AA。伊東派だとか土方派だとかンな馬鹿なことは知りませんが、全ての真選組隊士に告げます。

今すぐ持ち場を離れ、大至急、局長近藤勲の乗った列車を追いなさい。局長の首がかかっています。
これは何よりも最優先の命令です。背いた者は士道不覚悟で切腹してもらいます。

以上』

「はぁ!?おいA!一体どーゆーことだ!イタズラか!?」

無線から返ってきた言葉に、私の中の何かが切れる。


『イタズラ?馬鹿言うな!この命令は誰からのだと思ってる!

真選組副長、土方十四郎だコノヤロー!!』


強制的に無線を切り、ふぅ、とため息をついて席にもたれる。

「おーおー、おっかねぇな」

「Aちゃん……」

「このガキがこんだけ声張ったんだ。いつまでも腑抜けた顔してんじゃねーよ」

「じょ、冗談じゃない。僕は行かな……」

土方さんの胸ぐらを旦那が掴む。空いた運転席に新八くんが座り、旦那は土方さんと向かい合った。

「テメーに言ってねーんたよ。おい聞いてるかコラ、あん?勝手にケツまくって厄介事だけ押し付けてんじゃねーぞ、コラ。


てめーが人に物頼むタマか。
てめーが真選組他人に押し付けてくたばるタマか。



くたばるなら大事なもんの傍らで剣振り回してくたばりやがれ!!
それが土方十四郎(てめー)だろーが!!」





「…………ってーな。……痛ェって、



言ってんだろーがァァァ!!」



土方さんが、旦那を運転席に叩きつける。
その様に、ヘタレな雰囲気は微塵も感じられなかった。




『まさか……まさか!』

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作者名:おさくら | 作成日時:2020年5月7日 0時

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