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「そうそう、そこにこの色を載せて、その上にこれを塗って」
『化粧なんて今までちゃんとしたことなかったんで、なんか変な感じですね。絵を描いてるみたいです』
「やっぱり女の人のための物ってだけあって、Aの方が化粧ノリがいいね。今度また女で潜入捜査するとき一緒に来る?」
『マジですか。こんなメイク出来るなら監察も面白そうですね。上司も面倒じゃなさそうですし』
「はは……うん、リップも綺麗に塗れてるし、これでいいんじゃないかな?」
『おおー!!山崎、ありがとうございました!』
「片付けは俺がやっとくから、早くみんなに見せてきなよ」
『はい!!』
山崎の言葉に甘え、部屋を飛び出す。と、偶然そこには1番に見せたかった相手、近藤さんがいた。
「お、なんだなんだ!随分と可愛らしい子がいるじゃないか!」
『局長!どうです?似合います?』
近藤さんの前で、くるっと一回転をしてみせる。近藤さんはうんうんと嬉しそうに頷いていた。
「あぁ。やっぱりAには、隊服よりもこういう格好の方が年相応でいいな」
近藤さんとの話で盛り上がっていると、気づけば周りにはそこそこのギャラリーが出来ていた。
「なんでぃ、ワンピースってそっちの方かい。俺ァてっきりありったけの夢でもかき集めるのかとばかり」
『総悟隊長。そのボケもう隊長ので6人目なんです』
「似合ってるかだと?……まぁ、いいんじゃねぇか。だがカレーうどん食えねぇだろそれ」
『カレーうどんですか!?ちゃんと紙エプロンするので大丈夫ですー!』
沖田隊長や土方さんは相変わらずだが、反応は良さげな感じだったので、多分大丈夫だろう。
よし。
『じゃ、ちょっと出かけてきますね!夕方までには戻るので!』
夢に見てた、お出かけの始まりだ!
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作者名:おさくら | 作成日時:2020年5月7日 0時