名前呼びの勇気�� ページ32
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「ねっ……！ もう、やっ……！」
「んっ……」
私はとうとう耐えきれなくなって、片手で彼の胸板を押した。
信介くんがそれで離れたり、バランスを崩したりすることはなかったけど、私からの抵抗を受け取って、最後に短くキスをするとその行為を止めてくれた。
「どうしたん？」
「いや、どうしたじゃなくて……！ いつまでする気ですか！？」
「Aちゃん、可愛ええなぁ」
「話聞いてますか！？」
こちらの気持ちなど露知らず、信介くんは慈しむように私の頭を両手で撫でた。
私はそれがすごく大好きだけど、何でスイッチが入ったのか分からない信介くんからのキスの雨に、酷く混乱していた。
「ふふ、信介くんやて。もっかい言ってや」
目の前の恋人は、満足そうな顔でおかわりを要求してきた。
そんなに下の名前で呼ばれるのが良かったのだろうか。
その要求に迷いなく応えたくなってしまう私は、相当信介くんに心を奪われているのだと思う。
「……信介くん？」
「やっぱりあかん、Aちゃん可愛すぎる。好きで好きで堪らん」
「信介くん、大丈夫ですか？」
信介くんの愛情表現は相変わらずだけど、今日は特別に甘い気がする。
恥ずかしそうに耳を真っ赤にさせている彼が面白くて面白くて、笑ってしまいそうになった。
そんな信介くんのことを、私も今日は特別に甘やかしたい気持ちに駆られる。
「ねぇ、信介くん」
「なんや？」
私がそう呼べば、信介くんは静かに微笑んだ。
この表情が、私も好きで好きで堪らないのだ。
かっこよくて、バレーにも私生活にもとても丁寧に向き合っていて、何より私のことが大好きな自慢の信介くん。
「大好き！」
「……俺も、Aちゃんが大好きや」
「絶対に離さんからな」と、信介くんの言葉が最後に鼓膜に届く。
私も何か言いたかったけれど、それが叶うことはなくて。
喉が焼けるほどの甘ったるい空気が流れたこの部屋で、どちらが求めてきたかも分からないまま、二人で何度も唇を重ね続けた。
Fin.
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
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吉田はるさめ(プロフ) - 脱兎@さきさん» コメントありがとうございます🥰 めちゃくちゃ嬉しいです！！ (12月31日 15時) (
レス) id: 545b1ba1c6 (このIDを非表示/違反報告)
脱兎@さき(プロフ) - 一生顔がニヤついてました。控えめに言って神作でした！ (12月31日 11時) (レス) @page33 id: 474e2f0f3d (このIDを非表示/違反報告)
吉田はるさめ(プロフ) - ゆずまる。さん» わぁぁ！ ありがとうございます！！ (12月15日 19時) (レス) @page28 id: 545b1ba1c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずまる。 - 一言。尊とすぎんだろ (12月15日 18時) (レス) @page7 id: d52276dd20 (このIDを非表示/違反報告)
吉田はるさめ(プロフ) - 爽さん» 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました🙇♀️ そう言ってもらえて、本当に嬉しいです！ (11月19日 22時) (レス) id: 545b1ba1c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：吉田はるさめ | 作成日時：2023年11月6日 0時
