19コール目 ページ20
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北さんと付き合ってから、初めての金曜日。
何とか一週間を乗り越えた体を労うように、ゆっくりお風呂に入った後、ベッドにうつ伏せになる。
先週までは気になっていた″好き″という言葉も、北さんの普段の言動のおかげでそこまで執着しなくなっていた。
今日は部活後にミーティングがあるからと一緒には帰れなかったけど、明日は午前までの部活が終われば北さんと一緒にいられる。
どんな話をしようかな、北さんからどんな話を聞こうかな。そう考えるだけで一人部屋で枕に顔を埋めてはニヤけてしまうのだから、私は本当に単純だと思う。
北さん、そろそろミーティングも終わった頃かな。
ふと彼のことを考えて、ベッドから上半身を起き上がらせた瞬間だった。
〜〜♪
「……ん？」
机の上に置きっぱなしだったスマホから着信音が鳴る。
が、しかし。
鳴ったかと思えば、それは私がベッドから立ち上がるよりも先に切れてしまった。
間違い電話かな、と思いとりあえず腰を浮かせる。
スマホの画面を明るくすれば、そこに書かれていた名前に手が震える。
「き、たさん……？」
北信介、と書かれた通知に手元を狂わせ床にスマホが落ちていく。
なんで北さんがこのタイミングで？
急いで拾ったスマホで時間を確認すれば、さっき思っていたように、部活が終わっているような時で。
とりあえず、私は急いで電話をかけ直した。
何か困ったことに巻き込まれたのかもしれない。
数コールほど耳元で呼び出し音が鳴った後、北さんは電話に出てくれた。
「あ、もしもし、北さんですか？」
『…………』
北さんからの返事は無かった。
でも、向こうから男子生徒の笑い声や騒ぎ声が聞こえる。
やっぱり部活終わりだったんだ。
「北さん？ もしもし、北さん？」
北さんは何も喋ろうとしなかった。
向こうからの声が聞こえるから、電波が悪いということは無いと思うんだけど。
「北さん、聞こえてますか？ もしもし」
私が何度が北さんに声をかけたところで、ぽつりぽつりと話し出す声が聞こえた。
『Aちゃん』
「あ、聞こえてたんですね……！ 良かったです！ 電話なんて珍しいなと思って。どうしたんですか？」
特に普段とは何も変わらないような声が聞こえて、少し安心する。
その後にどんなことを言われるか分からず、無性にドキドキした。
『俺、Aちゃんが好きや』
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吉田はるさめ(プロフ) - 脱兎@さきさん» コメントありがとうございます🥰 めちゃくちゃ嬉しいです！！ (12月31日 15時) (
レス) id: 545b1ba1c6 (このIDを非表示/違反報告)
脱兎@さき(プロフ) - 一生顔がニヤついてました。控えめに言って神作でした！ (12月31日 11時) (レス) @page33 id: 474e2f0f3d (このIDを非表示/違反報告)
吉田はるさめ(プロフ) - ゆずまる。さん» わぁぁ！ ありがとうございます！！ (12月15日 19時) (レス) @page28 id: 545b1ba1c6 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずまる。 - 一言。尊とすぎんだろ (12月15日 18時) (レス) @page7 id: d52276dd20 (このIDを非表示/違反報告)
吉田はるさめ(プロフ) - 爽さん» 最後までお付き合いいただき、ありがとうございました🙇♀️ そう言ってもらえて、本当に嬉しいです！ (11月19日 22時) (レス) id: 545b1ba1c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：吉田はるさめ | 作成日時：2023年11月6日 0時
