魔法の使えない男と愛され少女３

１０９☆ ページ30

sideなし





Aが眠ってから丸2日
夜中にAはひっそりと目を覚ました
そしてベッドの上で膝を抱えていた

『お母さん、お父さん………』

Aが夢としてみた忘れていた過去
自分が何者であの日何があったのか全てを思い出したAは頭が追いつかなかった

『…………』ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
レ「Aちゃん！？」
『れ、レモンちゃん……』
レ「…………」ｷﾞｭｯ
『！』
レ「泣きたい時は思い切り泣いてください」
『レモンちゃぁん』ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ
『私、思い出したの、みんなみんな、いなくなっちゃった』
『寂しいよぉ、お母さん、お父さぁぁん』ｳﾜｧｰﾝ
レ「………」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

子供のように泣きじゃくるAをレモンは優しく抱きしめ頭を撫で続けた
少しすると泣き疲れたのかAは眠ってしまった
そしてレモンが203号室に伝えに行くと夜中のにどこから聞き付けたのか色んな人がAの病室に集まってきた

マ「そっか、思い出せたんだ」
フィ「いきなりの事で頭追いつかないのも当たり前だよね」
ラ「A……」
ド「そりゃあ寂しいよな」

すやすや眠るAの目にはまだ涙が溜まっていた
体もかすかに震えていてそれをみんなは悲しそうに見守っていた



そして翌日

『あ！おはよ！みんな！！！』
フィ「ものすごく元気！！！！」
レ「良かったです！可愛いですね！」
マ「そうですな」

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