鬼殺隊の舞姫【鬼滅の刃】

第27話▽方向音痴 ページ29

貴方side


同じところをぐるぐる回ってる……？


『そ、そうかな？』



「そうだよねぇ！そんな気はしてた！」



『えっ、善逸も！？』


「もしかしてAさん、方向音痴なんですか……？」


『あー、言われてみれば…そんな気もしなくもなくもなくもない……？』



「どっち！？ていうか、さっき善逸って言った！？言ったよねぇ！可愛いぃ！！もう結婚する！？てか方向音痴とか可愛過ぎない！？俺が守ってあげるからね！♡♡」


「…………。」



『正一くん……行こっか。』


「……はい。」


「えっ！無視！？また！？ねぇ待ってっ」


ポンッ。



「また音！」


がたっ。



『！？へ、部屋が！！』

「回った！？」



「「『ぎゃぁぁああ！！！』」」




っせめてふたりだけでも守りたいっ！


でも私……、高いとこ無理ぃいい！！、


ｶﾞﾊﾞｯ。


善逸！？


ﾄﾞｻｯ……



「っ……いてて、！善逸さん！Aさん！」



『ぜ、善逸……』



善逸が私と正一くんを庇うようにして落ちたため、酷く頭をぶつけたようだった。


何も出来ない惨めな自分に、頭が痛くなった。


あと、高所恐怖症で、腰が抜けた。



『ごめん、正一くん……何も出来なくて。私今動けないから、善逸の頭、これで押さえてあげて……』


「Aさん！」


そう言って私は手ぬぐいを出し、意識が途切れた。

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