第23話▽音 ページ25
善逸side
さっき袖を握られた時、とても悲しい音がした。
自分も胸が痛くなるような、そんな音だった。
本人は笑っているけど、きっと過去に、この子達と似たような状況になったんだ。
俺はすごく弱くて頼りないけど、Aちゃんだけでも守ってみせる。そう心に決めた。
「大丈夫だ!俺達が悪いやつを倒して、兄ちゃんを助ける!」
『っ!そう、大丈夫よ!絶対の絶対、助け出してみせるから!』
そういったAちゃんの横顔は、どこか凛としていた。
「ほんと?ほんとに?」
「うん、きっと。」
炭治郎がそういった直後、気持ちの悪い音が聞こえる。
「炭治郎、なぁ、この音なんなんだ?この、気持ち悪い音。」
『また、音?』
「うん、ずっと聞こえる。鼓か?これ、」
「音なんて……」
炭治郎とAちゃんには聞こえていないようだった。
次第に弟が大きくなっていく。
ポン、ポン、ポンポンポン……
!?
「はっ!」
『……っ!?』
人……!?
ドサッ。
「きゃーーっ!!」
「見るなっ!」
落ちてきた人に駆け寄る炭治郎。
小刻みに震え、恐怖、不安、悲しみ、憎悪など、負の音が沢山するAちゃん。
それは透明で、今にも消えてしまいそうだった。
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真白(プロフ) - すんすんさん» ご愛読ありがとうございます!!かまぼこ隊にこれからもっとからませて行きたい…!更新頑張りますのでこれからもよろしくお願いします!! (2020年1月27日 7時) (レス) id: 224d3c6bde (このIDを非表示/違反報告)
すんすん - めっちゃ好きです!個人的に伊之助と善逸がめっちゃ好きなので、絡み多くて嬉しい…!更新頑張ってください!お待ちしております^^ (2020年1月26日 23時) (レス) id: ac2bef4c95 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:真白 | 作成日時:2020年1月20日 8時