とりま鬼と敵、滅するわ第三弾！ (ページ7)

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94話ページ7

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「お前らも、良い......」

「上......」

『えっ、緑谷くん？！』

「なんか普通に動けるようになった！！」

さっきまで動けなくなっていたはずのデクくんがステインに1発入れたのだ。

......こんな展開あったような気もするけど、よく覚えてないんだよなぁ...。

「時間制限か」

「いや...あの子が1番後にやられたハズ！」

血液型...だっけ。

私、AB型。
AB型はどーだったか。

「血を採り入れて動きを奪う。
僕だけ先に解けたってことは、考えられるのは3パターン。
人数が多くなる程効果が薄くなるか摂取量か...。
血液型によって効果に差異が生じるか...」

「血液型...俺はBだ。」

「僕はA......」

あぁ、なんかそんな感じするわ。

「はァ...正解だ。」

「わかったところでどうにもなんないけど...」

「さっさと2人担いで撤退してぇとこだが...」

『轟くんの氷も炎も避けられる程の反応速度。
私の呼吸だって......そんな隙が、ない』

「プロが来るまで近接を避けつつ粘るのが最善だろ」

遠距離攻撃......。
私が、苦手とする事だ。

でも、実践は2人より積んでるし、私が何とかするのが1番いいかも。

「轟くんと夜光さんは血を流しすぎてる。
僕が奴の気を引きつけるから後方支援を！」

『いや私も動ける。
......けど、轟くんと動くよ』

「相当危ねぇ橋だが......そうだな。
3人で、守るぞ」

飯田くんの話は、漫画で読んでる時から心が痛かった。

色んな人のそういう感情で動く人の事、よく学んできたから、そんな友達が心配になったのだ。

大切な人が奪われる辛さを私も知っている。

私はもう、怒りを向ける矛先が無くて復讐だとか、そういった事は出来ないけど飯田くんは違うだろう。

「やめてくれ...もう...僕は......」

「やめて欲しけりゃ立て！！
なりてえもんちゃんと見ろ！！」

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「呼吸の連続技。
一つ一つの威力は凄いが、少々精密度が欠けている。」

『お前っ...知ってるのか』

呼吸なんて、普通の人間が知ってる事じゃない。
...まぁこいつは普通の人間ではないけど。

こっちの情報が割れてるのは痛い。
肺か口を使えなくしてしまえば勝算はほぼゼロに近い。

「少々耳にする事が最近多くてな」

そう言ったステインはグンっと急に近づいてきて私の腕から出ていた血をベロッと舐めた。