とりま鬼と敵、滅するわ第三弾！ (ページ11)

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98話ページ11

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鬼についての謎がひとつ明かされた数時間後、私は病室で飯田くんの診察が終わるのを轟くんと待っていた。

デクくんは...お茶子ちゃんと電話だよリア充なのか羨ましいんだよ！！

こっちは轟くんがあんま喋んなくて困ってるってのに...！！

『あ、飯田くんおかえり』

「あぁ...」

少し思い詰めたような顔をして戻ってきた飯田くんにかける言葉が見つからず、またもや病室内は静寂に包まれた。

......ひっきりなしに鳴る、私のスマホ以外は。

「A、スマホ鳴ってんぞ」

『あぁ、大した事ないから気にしないで』

「そうか」

電話先は竈門炭治郎。
電話に出るときっとうるさいので今は出ない。

何となくこの雰囲気を壊す気がしたのでスマホの電源を落とした。

カララ...と音を立ててデクくんが戻って来た。

ほんのり色付いた頬を見て、またもやリア充爆ぜろ、と思った。

「あ、飯田くん、今麗日さんがね...」

「緑谷。
飯田、今診察終わったとこなんだが」

「左手、後遺症が残るそうだ」

『...』

「...俺が本当のヒーローになれるまで、この左手は残そうと思う」

なんて強い意志だろうか。

真っ直ぐな飯田くんの今の目は好きだな。

「飯田くん、僕も...同じだ。
一緒に強く、なろうね」

ううっ、感動シーンだよ。
泣ける。

「なんか...わりい」

『え、なに急に、どうした』

「俺が関わると...手がダメになるみてぇな...感じになってる......」

呪いか？なんて言う轟くん。

こんなシーンあったなぁ。

「あっはははは！
何を言っているんだ！」

「轟くんも冗談言ったりするんだね」

『冗談ってより天然...w』

「いや冗談じゃねぇ。
ハンドクラッシャー的存在に.....」

『「ハンドクラッシャーーーー！！」』

轟くんの天然さが発揮された初めてのシーンに立ち会えた喜びでいっぱいです。